簿記1級に独学で合格する人の特徴+勉強法【公認会計士が解説】

簿記1級の独学用教材は、「簿記1級のおすすめテキストを、公認会計士がご紹介」の記事でご紹介しています。

 

こんにちは、公認会計士のロディです。

簿記1級を取得したあと、公認会計士になり、今は独立しています。

  • 「簿記1級は難易度が高いらしいけど、独学でいけるかな?」
  • 「簿記1級にチャレンジしたいから、独学の勉強法が知りたいな」

本記事では、そんなご要望にお答えします。

 

 本記事の内容

  • 簿記1級に独学で受かる人の特徴
  • 簿記1級の勉強法

 

簿記1級は間違いなく「難関試験」なので、残念ながら「誰でも独学で受かりますよ」とは言えません。

受かる人の特徴を知り、ご自身に合った学習スタイルで挑戦しましょう。

 

 

簿記1級に独学で受かる人の特徴4選

簿記1級に独学で受かる人の特徴4選

ではさっそく、「簿記1級に独学で合格する人の特徴」をみていきましょう。

 簿記1級に独学で合格する人の特徴は4つ

  • 基礎学力が高い
  • 勉強時間を確保できる(1日4~8時間)
  • 目的意識が強い
  • 自分に合ったテキストを選べる

 

これだけでは少し分かりにくいので、もう少し細かく見てみましょう。

 

① 基礎学力が高い

日商簿記1級試験は、とっても難易度の高い試験です。
>>関連記事:簿記1級の合格率から見る、難易度と合格のヒント【会計士が解説】

簿記1級の合格率は、平均10%です。簿記2級の合格率が平均23%でしたので、「簿記2級の2倍以上難しい」と言えますね。

そして、実は簿記1級の合格者のうち、半数が公認会計士試験の受験生であると言われています。

つまり、純粋な簿記1級の合格者は、全体の5%程のようです。難しすぎですね。

ちなみに、公認会計士受験生であれば、たとえ公認会計士試験に合格できない人であっても、簿記1級には楽々合格できたりします。(1日8~10時間は勉強している人たちなので、かなり実力に差があります。)

 

そんな感じで、簿記1級になると明らかにライバルのレベルが上がり、難易度がグッと高まります。

また、多くの簿記1級受験生は「予備校」を使いますので、予備校よりも勉強効率の低い「独学」で合格するためには、かなりの基礎学力(頭の良さ)が必要とされるでしょう。

簿記2級までは、独学でも合格できてしまう人、結構多いですよね。 それは、ある程度(理解しなくても)丸暗記で対応できるためです。

しかし、簿記1級試験の内容は、理解していなければ解けない応用的な問題が出題されます。

このような問題に対応するには、テキストを一人で読んで理解できる「相当な理解力」が必要になります。

 

簿記1級試験の内容は、公認会計士試験における「会計学」と被っており、独学での取得は困難と言われています。
>>関連記事:簿記1級の内容は、年々易しくなっています。【早めに狙うべき】

しかし、ごく一部、簿記1級に独学合格される方がいます。

共通するのは、良い大学を出ている点です。(早稲田、慶応、東大の方が多いですね。)

勉強に対して抵抗がなく、効率よく学習のできる学力の高い方は、簿記1級を独学で目指す実力があるでしょう。

 

ちなみに、公認会計士の僕は、たぶん独学で簿記1級に合格することはできないと思います。(学力低いので…。)

 

② 勉強時間を確保できる(1日4~8時間)

物理的な「勉強時間」も必要です。

簿記1級の合格に必要な勉強時間は、平均700時間です。(ただし、予備校を利用した場合)
>>関連記事:簿記1級の合格に必要な勉強時間は?【実績公開】

独学で勉強した場合、どうしてもインプットの効率が落ちてしまうため、勉強時間が2倍必要になると言われています。

つまり、簿記1級に独学合格するための勉強時間は、1400時間必要ということになりますね。

これを1日あたりの勉強時間に直すと、

  • 半年合格を目指す場合:1日あたり6~7時間
  • 1年合格を目指す場合:1日あたり3~4時間

となります。(土日問わず、毎日勉強した場合です。)

社会人の方が独学合格を目指される場合は、1年計画で勉強をした方が良いでしょう。

学生の方や、勉強に専念される方は、半年計画も視野に入りますね。

いずれにせよ、どんなに短くとも3~4時間は毎日勉強しなければなりませんので、「時間が確保できること」も合格に必要な要素です。

物理的に難しい方は、予備校を使うことで勉強時間を半分にすることも視野に入れてみましょう。

 

③ 目的意識が強い

簿記1級は、どんなに短くても合格までに「半年」かかります。長丁場の受験勉強です。

そのため、目的意識の強さが重要になります。

目的意識が弱いと、勉強を続けているうちに、

「勉強辛いなぁ…。難しくて点数も上がらない。そもそも、なんでこんな勉強しているんだっけ…。」

というモチベーションの低下がきます。

 

勉強を始めた当初は、誰でもモチベーションが高いはずです。

しかし、モチベーションは必ず低下します。どんなに意思が強くても、絶対に低下します。

そんな時に、目的意識(つまり、なぜ簿記1級を取るのかという動機付け)が弱いと、勉強が面倒になってしまい、やがて勉強をしなくなってしまいます。

特に、独学で勉強をしていると、通常よりも「分からないこと」が多く、それ自体もやる気を削ぐ要因になってしまいます。

また、予備校に通っていると、一定のスケジュールで「授業」を受けなければならず、強制的に学習環境に身をおくことができます。

しかし独学の場合はすべて「自分次第」でして、かんたんに逃げることが出来てしまいます。

 

独学で簿記1級を取得するためには、「意志の強さ」または「簿記1級の取得に対する強い動機」が必要です。

この点は、簿記1級のメリットを知っておくと、予め目的意識を強くすることが出来ますね。
>>関連記事:簿記1級を取得するメリット4つ+α【実体験】【会計士が解説】

 

④ 自分に合ったテキストを選べる

テキスト選び」も非常に重要です。

独学で勉強される場合、テキストだけしか信頼できる情報がありませんので、初めのテキスト選びで失敗すると大変です。

先述した「基礎学力の高い方」は、テキスト選びも上手な傾向にあります。

これは、過去の経験から「どんな教材が自分に合った教材なのか」を判別できるのだと思います。

なお、この点は「万人向けの良い教材」というものが存在しますので、そちらは「簿記1級のおすすめテキストを、公認会計士が紹介するよ【最短合格】」でご紹介しています。

 

ちなみに筆者の場合は

僕も簿記2級に合格した直後、簿記1級の独学を考えました。

しかし、書店でテキストを読んでみて「あ、これは無理だな…」と感じ、スクールを半年使って簿記1級を取得しました。

シンプルに、内容が理解できませんでした。

なので独学で合格される方は、心から「凄い」と感じます。

自分だったら(少なくとも)1年半はかかるかな…という印象です。

 

簿記1級を独学するメリット・デメリット

簿記1級を独学するメリット・デメリット

ここで改めて、独学のメリット・デメリットを考えてみましょう。

 独学のメリット

  • 勉強代が安い(1~2万円)

これが最大のメリットですね。
書店で売られているテキストは、大体1~2万円で揃えることができます。

逆に予備校に通った場合、最安で10万円ほどの費用がかかります。

 

一方で、独学にはデメリットもあります。

 独学のデメリット

  • 勉強期間が長くなる(早くても1年半)

独学での合格を目指した場合、予備校に通った場合と比較して約2倍の時間がかかります。

この2つを天秤にかけ、独学かスクールかを選択しましょう。

 

分かりやすく言うと、1年間という時間を、10万円の支出で買うかどうか、という選択ですね。

予備校を選択すると、10万円を失いますが、1年早く合格します。
独学を選択すると、お金はほとんど失いませんが、1年という時間を消費します。

僕の場合は、時間の方が大切だなと感じ、予備校を選択しました。
>>関連記事:簿記1級の通信講座は1択です。【最短・最安合格を狙おう】

 

独学で簿記1級を取得するための勉強法

独学で簿記1級を取得するための勉強法

簿記1級は、簿記2級に比べて難易度がグンと高くなるので、「効率」を意識した勉強がとっっっても大切です。

勉強が長期化すると「モチベーションが下がりやすい」というリスクも増加しますので、サクッと効率よく一発合格を目指すべきです。

ここでは、公認会計士の筆者が「おすすめの勉強法」をご紹介します。(簿記1級専用)

 

独学勉強法その1 「覚え方」を工夫する

簿記1級は、非常に範囲の広い試験です。

そのため、一度記憶した知識を、1年後・1年半後の本試験まで記憶し続けなければなりません。

「記憶し続ける」ためのコツは、2つです。

 記憶し続けるコツ

  • インプット+アウトプットを同日に行う
  • 記憶に残るタイミングで復習をする

 

まず大切なのは、「インプット+アウトプットを必ず同日に行うこと」です。

テキストを読み(インプット)、その後すぐに問題集を解く(アウトプット)クセを付けましょう。

たまに「今日はテキストを読む日。明日は問題を解く日」といった感じで、日を分けてしまう人がいますが、これは非常に効率が悪いです。

簿記2級まで合格された皆さんなら納得されると思いますが、簿記の知識は本当にすぐ忘れてしまいます。

下手をしたら、昨日暗記したことも平気で忘れます。

そのため、テキストを読んだ直後に問題集を解かなければ、テキストの内容を忘れてしまい、次回またテキストの読み直しからスタート…なんて非効率なことになってしまいます。

 

また、記憶に残るタイミングで復習をすることも大切です。

簿記という学問は、なかなか1度で覚えることができません。

かといって、同じ問題を1週間毎日解き続けるのも、やりすぎです。(まだ忘れていない知識を覚えなおしても、意味がありません。)

つまり、「記憶するための最適なタイミング」というものが存在します。

それが「忘れた時に覚える」というタイミングです。

いつ忘れるのかは個人差がありますが、エビングハウスの忘却曲線や僕の経験則から、次のタイミングが一般の方にオススメできます。

 オススメの復習タイミング

  • 1回目:翌日
  • 2回目:3日後
  • 3回目:1週間後
  • 4回目:1ヶ月後

 

余裕があればご自分の忘却速度を測ると良いですが、時間のない方は上記をご参考ください。

またお節介ですが、そもそも「いつ覚えたのか」をメモっておかないと復習のタイミングが分からなくなりますので、テキストや問題集の端っこに日付をメモしておくことをオススメします。

 

独学勉強法その2 時期に応じた勉強法

勉強の期間は、3種類の期間に分けることができます。

  • 初期
  • 中期
  • 直前期

効率的な学習のために、この期間を意識しましょう。

 

初期というのは、勉強開始~3週間程度の時期になります。

この時期はモチベーションが最高潮なので、過去問を使用した学習がベストです。

「え?最初から過去問?」という疑問が生まれそうですね。

もちろん、初めから解くことはできませんし、解説も100%理解することはできません。

重要なのは、「どんな問題が出るのかを知ること」です。これがその後の効率的学習を大幅UPさせます。

過去問を解くのが一番労力を使いますので、モチベーションの高い初期に進めておきましょう、というお話です。

 

中期は、上述した勉強法(「覚え方の工夫」をご参照ください)をメインに、ひたすら学習をすすめます。

 

直前期は、本試験の直前3週間の期間をいいます。

この期間に「総復習」をする必要がありますので、この期間までに全範囲を終わらせることを目標にしましょう。

ちなみに、なぜ「3週間」なのかと言いますと、ヒトが連続して集中できるのは3週間が限度だからです。

つまり、ラストスパートに3週間を使いましょう。

直前期にやるべき事は、「つまずいた部分を覚えなおす作業」です。

中期で勉強していた時に、間違えた問題に付箋などを貼っておくことで、直前期に見直すべき部分が明らかになるので便利です。

そして、その付箋が全てなくなった時、全論点を理解したことになります。

もちろん「重要性」はしっかりと意識しましょう。

簿記1級は相対評価の試験なので、誰も解けないような難問を理解する必要はゼロです。

誰もが解ける問題を、まんべんなく覚えるのがポイントです。

 

そのほか、(独学に限らず)簿記1級の勉強法については、「簿記1級の勉強法を、公認会計士が徹底解説【落ちないテクニック】」で詳細解説しています。

また、簿記1級試験に「短期間で」合格するための勉強方法は、「【2020年版】簿記1級に短期合格するための具体的手法 【返金OK】」で全て解説しています。こちらは有料の記事ですが、返金申請すれば無料で読めます。

 

簿記1級を予備校で勉強した場合のメリット

簿記1級を予備校で勉強した場合のメリット

ここまでで「簿記1級の独学合格は、自分には少し厳しいかも…」と感じた方向けに、予備校のメリットも少しだけお話しておきます。

予備校からサポートを受けると、次のようなメリットが得られます。

  • 理解のスピードが倍になる
  • スケジュール管理が徹底される
  • モチベーションが維持できる
  • 教材の質が良い

最も大きなメリットは、スピーディな学習ができることです。

単純に、テキストを「読む」のと「聴く」のとでは、聴く方が圧倒的に早く進みます。

また、公認会計士や税理士の講師が分かりやすく解説するので、理解度も圧倒的に高くなり、記憶の質が高まります。

特に大手の予備校では「スケジュール管理」が徹底されているため、合格までの道筋がイメージしやすく、最後までモチベーションが継続します。

またお気付きの方もいるかもしれませんが、「独学合格できる方の特徴」で挙げた4つが、予備校に通うと手に入ります。(逆に、独学合格できる方は、予備校のメリットを自分で生み出すことができる方です。)

 

 安く予備校の授業を受けるには

大手の資格予備校(TACや大原)の費用は、大体15万円ほどです。

メリットを考えると安いのですが、現実的には一概に「安い」とも言い切れない料金ですね。

 

一方で、ネットスクールという大手予備校の場合、10万円弱で講座が受講できます。

理由はシンプルで、「通学コース」がなく、全て「通信講座」だからです。

校舎などの固定費がかからない為、各段に安いわけですね。

 

今どきは、通学よりも通信で資格を取得する人の方が圧倒的多数ですし、通学するメリットはさほどないです。

僕自身もネットスクールで簿記1級に合格しており、授業の内容は非常に分かりやすかったです。

今なら一部講義を無料で試聴できるそうなので、試しに見てみるのも良いかもしれません。
>>関連記事:ネットスクール簿記1級講座の評判・口コミは?【会計士が解説】

 

まとめ:自分に合った学習スタイルを。

情報収集は大切

以上、簿記1級に独学で合格する人の特徴+独学の勉強法でした。

独学なのか、予備校なのか、ご自身に合った学習スタイルを選ぶことが、合格への近道につながります。

難易度や勉強時間など、ぜひ勉強を始める前に、しっかりと情報を集めることをオススメします。

いざ独学で勉強を始め、情報不足不足によって「やっぱり独学は向いてなかった…」となってしまっては、時間がもったいないですよね。

 

なお、効率的に情報を集めたければ、予備校から無料でパンフレットを手に入れるのがオススメです。

合格体験記や、具体的な勉強スケジュールなどが分かるので、リアルな受験生活をイメージできますよ。
>>クレアールなら、無料で資料請求が可能です。

 

 

 

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