簿記1級を最短で取得するなら、ネットスクール一択です。
こんにちは、公認会計士のロディです。
偏差値40ですが、簿記1級には半年で合格できました。
簿記2級に合格した方へ。
簿記1級の内容が気になりますよね。
そこで本記事では、次の情報を提供します。
本記事の内容
- 簿記1級の内容と傾向
- 簿記1級の合格に必要な勉強時間と難易度
- 効率的に合格するためのコツ
簿記1級を目指す前に、参考になると思いますよ。
[ 目次 ]
1.科目の内容
2.簿記1級の試験日(日程)
3.毎年内容が徐々に減っており、難易度は低下中
4.簿記1級の勉強時間は、2級の3倍になります。【計測結果公開】
5.1回落ちると、やる気が低下します
6.手っ取り早く受かりたい人は、予備校に通うべき
7.最後に。決して簡単な試験ではないです。
科目の内容
簿記1級試験は、合計4科目から構成されます。
簿記1級試験の構成科目
- 商業簿記
- 会計学
- 工業簿記
- 原価計算
「商業簿記」と「会計学」は分野が似ているので「商会」と略されます。
「工業簿記」と「原価計算」も分野が似ており、「工原」と略されます。
それぞれ25点満点で合計100点満点なのですが、勉強にかける量の割合は次のとおりです。
科目別:勉強量の割合
- 商業簿記:2
- 会計学:3
- 工業簿記:2
- 原価計算:3
勉強量の割合としては、「会計学」・「原価計算」のボリュームが多めです。
一方、簿記1級における商業簿記と工業簿記は、それぞれ簿記2級の商業簿記と工業簿記の延長にあると捉えて大丈夫です。
新しい論点は出てくるのですが、感覚としては全体的な細かさがアップする感じでして、簿記2級をマスターしていれば後は同じ勉強法を続ければ簿記1級でもマスターできます。
会計学は、2級をしっかり勉強していればスムーズに進む
「会計学」と「原価計算」は簿記1級で初めて出てくる科目ですね。
このうち「会計学」は、細かく「計算」と「理論」に分けられます。
このうち「会計学の計算」は、「商業簿記」とほぼ同様の勉強方針で問題ありません。
範囲が商業簿記と一致しており、回答方法も同様だからです。
また「会計学の理論」は、簿記1級で初めて出題される形式の問題になります。
理論の出題内容としては、例えば次のような問題があります。
過去の出題例(日商簿記1級 第146回 会計学第1問(3))
金融資産または金融負債を債権額または債務額と異なる金額で計上した場合において、当該差額に相当する金額を弁済期または償還期に至るまで毎期一定の方法で取得価額に加減する方法を、何と言うか?
もしかすると、現時点で答えが分かってしまう方も、多いかもしれませんね。
実はこれ、簿記2級の商業簿記のテキストに普通に書いてあります。(ちなみに答えは「償却原価法」です。)
つまり、内容としては簿記2級から触れてきたものも多く、「答えを聞けば分かる」程度の問題が多いです。
試験は記述式のため、正確に専門用語を書ける必要はありますが、いずれも単語レベルですので難易度は低いです。
簿記2級までしっかりと勉強された方にとっては、既に学習済みだったりするので、あまりつまずくことは無いでしょう。
1級で大きく変わるのが「原価計算」
上述のとおり、「商業簿記」「会計学」の勉強方針はさほど変わりなく、スムーズに勉強を進めることができます。
一方で、「原価計算」は多くの受験生の方がつまずきやすく、苦手意識を持ってしまう方が多いです。
その理由は、次のとおりです。
原価計算でつまずきやすい理由
- 他の3科目と異なり、新たな回答パターンを覚える必要がある
- やや数学的考え方が必要になる
簿記2級では、商業簿記なら仕訳を書く、工業簿記ならボックス図を書く、というのが王道の回答パターンでしたよね。
簿記1級も、商業簿記・会計学なら仕訳を書く、工業簿記ならボックス図を書く、という方針に変わりはありません。
しかし、原価計算では「キャッシュ・フロー図」や「予算編成ボックス図」など、いくつかの論点ごとに新たな回答パターンを覚えなければなりません。
これが2級までの学習内容と大きく異なるため、面食らってしまう受験生が多いです。
とはいえ、使うのは割り算くらいですので、決して難易度が高いわけではありません。
もう少し詳細に解説したいのですが、10,000文字くらいになりそうなので、詳細は限定noteの方で書きました。(有料記事ですが、途中までは無料で読めます。)
簿記1級の試験日
簿記1級の試験日は、次のとおりです。
簿記1級の試験日
- 6月2週目の日曜日
- 11月3週目の日曜日
簿記1級試験は、年に2回しか実施されません。
2月の試験は、簿記2級・簿記3級のみですので、ご注意ください。
具体的なスケジュールについては、次の記事で詳細にご説明しています。
>>関連記事:簿記検定の試験日(日程)はいつ?
毎年内容が徐々に減っており、難易度は低下中
簿記2級試験は、毎年内容が増えています。
例えば「連結会計」は、従来、簿記1級の試験範囲でした。
しかし、平成30年4月1日の範囲改定により、「連結会計」の一部が簿記2級の試験範囲に追加されました。
そのため 裏を返せば、簿記1級で新たに学習する範囲は減っていることになります。
また、現在は大きな会計基準の変更がありませんので、大きく範囲が変わるようなことも無いでしょう。
今の難解な簿記2級試験をクリアした方にとっては、簿記1級はクリアしやすくなっていると言えますね。
また、内容が減っているにもかかわらず「合格率」は一定です。
そのため、簿記1級の難易度も低下していると言えますね。
簿記1級の勉強時間は、2級の3倍になります。【計測結果公開】
これは事実なのですが、簿記2級 ⇒ 簿記1級で勉強時間が3倍になります。
半年で700時間勉強したので、1日平均3時間~4時間くらい勉強したことになりますね。
なぜ、膨大な勉強時間が必要になるのか?
- 範囲が膨大であるため
- 理解が難しいため
簿記1級は範囲が広いため、インプットに要する時間が増えます。
そのため、知識を覚え続けるために復習する時間も増大します。
僕自身、受験時代に最も苦労したのが「復習の多さ」でした。
一方で、「理解するための時間」はさほど求められません。(予備校の講義を受講することが前提ですが。)
ちなみに、簿記1級の合格を目指すのであれば、簿記2級に受かってすぐ目指すのがオススメです。
理由は「モチベーションが高いから」です。
高いモチベーションのまま簿記1級まで駆け抜けるのが、合格者の特徴です。
僕も簿記2級に合格してすぐ、1番人気のあったネットスクールに申し込み、半年で簿記1級に合格することができました。
>>関連記事:ネットスクール簿記1級講座の評判・口コミは?【会計士が解説】
1回落ちると、やる気が低下します
よくあるパターンなのですが、簿記1級試験は一度落ちてしまうと、モチベーションが非常に低下します。
理由は、勉強時間(=勉強期間)が長いからです。
「あと少し」というところであれば頑張れるのですが、「全然ダメだ・・・」となるとやる気はなくなります。
すると「もう簿記1級は諦めようかな」となってしまうので要注意です。
やはりオススメなのは、簿記2級に合格してモチベーションが高い時期から挑戦し、半年で1発合格してしまう事ですね。
これが一番効率的です。
「とりあえず勉強を始めたい」という方には、次の記事でおすすめテキストを紹介しています。
独学をおすすめするわけではありませんが、早いうちに教材を見ておくことで、素早いスタートダッシュが切れますね。
手っ取り早く受かりたい人は、予備校に通うべき
簿記2級までは難易度低めで、独学で受かる人もわりと居ますよね。
でも、簿記1級だけは独学は無理です。
公認会計士の僕でさえ「簿記1級の独学合格は無理だろうな」と感じたので、大多数の方にとって独学は無理なんだと思います。
もし独学で挑戦される場合には、1,500~2,000時間くらいの勉強時間を確保しましょう。
上述したように、「一度落ちるとモチベーションが下がる」という傾向があるため、予備校に通ってさっさと合格してしまうのが最も効率的です。
なお簿記1級の大手スクールは、次の3社です。
主要スクール3社
- TAC
- 大原
- ネットスクール
(おすすめ)
このうち、通信(Web授業)を考えている方は、ネットスクール1択です。
簿記1級の合格者数が非常に多く、大手にも関わらず最安でした。
一部無料で講義を受けられるそうなので、そこで「分かりやすい」と感じれば、受講されると良いでしょう。
最後に。決して簡単な試験ではないです。
まとめです。
簿記1級試験まとめ
- 合格するには700時間かかる
- 合格率は10%で一定だが、難易度は下がっている
- 独学はかなりハード
- 予備校を選ぶならネットスクール
がおすすめ
簿記1級試験の勉強内容は非常に多く、難易度が上がります。
挫折する可能性も高いです。
しかし、一方で公認会計士・税理士への入り口となっており、非常に将来性の高い資格です。
何もなかった僕が、5~6年の社会人経験で年収900万まで達成したのは、紛れもなく簿記1級のおかげです。
公認会計士になるのは大変ですが、合格すれば全員がこの水準です。
『合格体験記』や『実際の勉強スケジュール感』など、リアルな受験生活もイメージできるので、大変オススメです。
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