こんにちは、公認会計士のロディです。

簿記1級を取ったおかげで、公認会計士の受験生時代はずっと成績優秀者でした。

本記事では、(僕も含めて)学力に自信のない方向けに、簿記1級に合格するための勉強法をご紹介します。

科目別の勉強法」とともに、スケジュール感など全体を通した「勉強スタイル」もご紹介しますね。

簿記1級の受験勉強は長丁場ですので、間違った勉強法を続けてしまうと、残念な結果が待っています。

ぜひ、できるだけ早い段階から「正しい勉強法」に取り組んでください。

 想定読者

  • 簿記1級に「できるだけ短期間で」合格したい方
  • 効率的な勉強法を 知りたい方

 

 

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簿記1級に合格した勉強時間と点数

はじめに情報の信頼性を担保するため、僕が合格した際の点数と勉強時間を載せておきます。

まず、勉強時間は710時間でした。

簿記1級の勉強時間、どのくらいで合格できる?【実績公開】

勉強時間はストップウォッチで毎日集計しており、ほぼブレはありません。

 

次に、点数は71点でした。(念のため、通知書をのせておきます。)

簿記1級の成績表

合格した回の合格率は8.7%とやや低めでしたが、71点ギリギリで合格できました。

※ 過去35回分の平均合格率は、10.13%です。

 

勉強期間は半年間でして、一般的には最短期間で合格できたことになると思います。

以上の結果より、最低限の時間で(ギリギリで)合格できたことになります。

ちなみに僕の学力は低めで、大学時代の偏差値は40でした。

 

頭が良くなくても、「やり方」次第で合格できるよ!ということを知って頂きたく、この記事を書いています。

どんな方でも真似できる内容なので、ぜひ真似してほしいです。

1年・2年といわず、半年で合格を目指しましょう。

 

簿記1級の勉強法【科目別】

それではここから、具体的な勉強法に入ります。

簿記1級は、次の4科目から構成されます。

  • 商業簿記
  • 会計学
  • 工業簿記
  • 原価計算

ご紹介する勉強法を、「科目ごとに」真似されると良いですよ。

科目ごとに、勉強法は違いますからね。

 

商業簿記の勉強法

商業簿記は、「簿記2級の続き」に位置する科目です。

基本的に学習方針は一緒なので、今まで通りの学習でOKです。

ただし、内容がかなり細かく、理解の難易度が高くなります。

 重要ポイント

  • とにかく毎日継続すること。
  • そして、何度も繰り返し復習すること。
  • 1つ1つ、仕訳を暗記すること。

 

全科目に言えることですが、簿記1級は範囲がとても広いため、挫折しやすいです。

同じことを繰り返すのは大変ですが、大変だからこそ重要です。

出来る限り毎日、そして同じテーマを繰り返し勉強しましょう。

 

また、簿記2級で実感されたかと思いますが、「仕訳の暗記」はマストです。

問題文を読む → 仕訳を書く → 集計して財務諸表を作る

この流れは、全く変わりません。

 

仕訳が書けなければ(理解していても)正解できないのが、簿記1級です。

そのため、「仕訳の暗記」が一番重要です。

 

 実践的な話

少し細かい話ですが、簿記1級に合格するためには、「文章を読んで → 瞬発的に仕訳を書ける力」が必要になります。

というのも、簿記1級の試験は「時間が足りないから」です。

文章を読んでから仕訳を書くまでの間に、「悩む時間」があると、、、合格は少し遠いです。

問題を見た瞬間にパッと仕訳が浮かぶようになると、「完成レベル」と言えます。

 

また補足ですが、商業簿記の範囲には「連結会計」「企業結合会計」という論点が含まれます。

この論点だけは特殊でして、タイムテーブルと呼ばれる「図」を書く必要が出てきます。

図を書くという点では、工業簿記における「ボックス図」に近い部分があります。

しかし、この図を書く論点であっても、最終的には仕訳も書けるようになる必要があります。

 

「連結会計」に入ると、なぜか仕訳を書かなくなる方が多いのですが、それでは得点することができません。

図を書くような論点においても、「理解し、仕訳を暗記する」という勉強方法は、簿記2級から全く変わりません。

その意味では、簿記1級の科目の中で、最もとっつきやすい科目と言えますね。(ただし、範囲はとても広いです。)

超詳細な勉強方法については、noteの方で解説しています。(有料記事ですが、返金申請すれば無料で見れます。)
>>note:【2020年版】簿記1級に短期合格するための具体的手法 【返金OK】

 

会計学の勉強法

会計学は、簿記1級になり新たに追加された科目ですね。

会計学の特徴は、次のとおりです。

 会計学の特徴

  • 範囲は商業簿記と被る部分がほとんど
  • 計算に加えて、『理論』が問われる
  • 難易度は低い

 

範囲は商業簿記と被っており、難易度は低いのが特徴です。

ただし商業簿記と違い、「理論」が問われます。

今までは仕訳をひたすらに暗記してきましたが、なぜそのような仕訳を切るのか? という大原則を学習することになります。

問われる部分は限定的なので、覚える量はかなり少ないですよ。(そのため、難易度は低いです。)

 

会計学を学習する際は、次のポイントを意識しましょう。

 重要ポイント

  • 専門用語を正確に暗記すること。

 

たとえば、商品を納品した時、みなさんは当然に「売上」を計上してきましたよね。

今までは「そういうものだ」と暗記して、仕訳を切ってきたはずです。

しかし 会計の世界では、これを「実現主義に基づく収益認識」と表現します。

ここでは細かい解説をしませんが、簡単に言ってしまうと、モノを相手に渡した時に売上を計上しようというのが「実現主義」の考え方です。

この専門用語を、正確に暗記しましょう。

一文字でも間違えてしまうと、点数がもらえません。

 

簿記1級は、簿記2級までとは違い「専門家」と呼ばれる領域に足を踏み入れることになります。

専門用語を使いこなせてこその、専門家です。

専門用語は正しく記憶しましょう。

また、計算問題とセットで理論を学習すると、相乗的に記憶に残ります。

例えば、「減損損失を翌期に戻し入れしない理由は?」という理論があります。(つまり、翌期に洗い替え処理をし、収益として処理しない理由です。)

これを、減損会計の計算問題を解く際に思い出すことで、「理論」と「計算」を絡めて記憶することができますよね。

ちなみに答えは、「減損損失を計上するのは、その発生がほぼ確実だから」です。(ちょっと平易な表現にしてます。)

 

理論問題は、計算問題に比べて範囲が狭いため、できる限り満点を目指すべきです。

また、計算問題も出題されますが、こちらも比較的易しいものが多いです。

ただし、特定の論点1つのみを問われたりするので、万が一知識に「穴」があると、計算を丸々失点してしまいます。

「基礎」は正確に理解し記憶しておきましょう。
>>noteで勉強法を詳しく見る。

 

工業簿記の勉強法

工業簿記も(商業簿記とおなじように)簿記2級の延長になります。

ただし、こちらは内容がかなり細かくなり、簿記1級では少し勉強方法が変わります。(範囲が広くなる、というよりも、奥深くなるという表現が適切です。)

 重要ポイント

  • 回答パターン(図)をすべて暗記すること。

 

工業簿記では「回答パターン(図)の暗記」が最重要です。

「工業簿記は簿記2級の延長なのに、なぜ簿記1級になると勉強法が変わるの?」と不思議に思われるかもしれません。

しかし、簿記1級を2級と同じように勉強していると、合格できない可能性が高いです。

そして実際、簿記1級の工業簿記を苦手とされる方が、非常に多いです。

 

 工業簿記が苦手になる理由

  • 45分以内に回答できない

 

過去問を実際に解いていただくと分かりますが、簿記1級の工業簿記って、意外と難易度が低いです。

時間を測らずに家で解いていると、「時間さえかければ」10点以上はすぐに得点できるようになります。

しかし、実際の試験では45分以内に解かなければなりません。

そして45分以内に解けるようになるためには、あるコツが必要になります。(普通にボックス図の流れを理解するだけでは、とても解ききれません。)

そのコツが、「回答パターン(図)を暗記する」という手法です。

 

工業簿記で時間がかかる理由は、「パッと見で何を問われているのか、分かりづらい」ためです。

商業簿記であれば、基本的にゴールは「仕訳」でして、文章を読む → 仕訳を書く という単純なプロセスを積み上げれば良いわけです。

しかし、工業簿記では仕訳はゴールではなく、問われることもありません。

工業簿記のゴールは「図」です。

 

個別原価計算であれば、「原価集計表」という図。
補助部門費の予定配賦であれば、「補助部門費予算配賦表」という図。
予算差異を問われるのであれば、「シュラッター図」という図。

など、工業簿記では全て「図」を書いて解くことになります。

 

上記は非常に簡単な例ですが、もっと細かく挙げれば次のとおりです。

 簿記1級で暗記すべきボックス図の例

  • 先入先出法、仕損は度外視法、完成品・仕掛品に負担させるボックス図
  • 先入先出法、仕損は度外視法、完成品のみに負担させるボックス図
  • 総平均法、仕損は度外視法、完成品・仕掛品に負担させるボックス図
  • 総平均法、仕損は度外視法、完成品のみに負担させるボックス図

こんな感じで、「パターンごと」にボックス図を暗記する必要があります。(これが非常に大変で、初めての方はストレスを感じると思います。)

特に総合原価計算の場合、「仕損」という論点だけで、多種多様な「ボックス図」が存在します。

これらをできる限り、細かく暗記しましょう。

パターンごとに記憶しておくことで、回答のスピードが著しく向上します。

逆にパターンごとに記憶していない場合、考えながらボックス図を作成することになりますので、確実にタイムオーバーになります。

実践的なテクニックは、noteの方で解説しております。(有料記事ですが、返金申請をしてもらえば無料で読めます。)
>>noteで詳しい勉強法を見る。

 

原価計算の勉強法

原価計算は、簿記1級で新たに出てくる科目です。

「予算編成」「意思決定会計」など、初めて目にする論点が出てくるので、最もとっつきづらい科目になります。

原価計算を勉強する際は、次の2点に気を付けてください。

 重要ポイント

  • 「暗記」よりも「理解」を重視すること。
  • 問題の解説を丁寧に読むこと。

 

工業簿記とはやや異なり、こちらは「理解」のほうを優先しましょう。

工業簿記のように、回答パターンをすべて暗記するのは無理です。絶対やめましょうね。

なぜなら、回答パターンが無限にあるからです。

練習と同じ問題は、まず出ないと思って良いでしょう。

つまり、応用力の試される試験です。

 

また、「理解」が中心なので、問題を解いた時は解説を厚めに読むべきです。

その際、重要と思われる解説にはマーカーを引いておくと、次に読む時にそこだけを読めば理解できるようになるので、小技ですが非常にオススメです。

 

なお「意思決定会計」には、1つミスをすると、雪崩式に全問間違いになってしまうというリスクがあります。(全ての問題が連携していることが多いためです。)

このミスは致命傷になります。(足切りになってしまい、合計点で70点を超えていても、不合格になるおそれがあります。)

また、応用的な問題が多いため、戦略として「基本部分は絶対に得点する」という姿勢がとても重要です。

基本部分さえ間違えなければ、致命傷は避けられますし、応用部分は正解できる受験生も少ないため、(基礎しか解けなかったとしても)傾斜配点によって意外と配点が来たりします。
>>noteで詳しい勉強法を見る。

 

簿記1級の勉強法【スケジュール管理】

続いて、「スケジュール管理」という視点から、勉強方法をご紹介します。

個人差はあるかと思いますが、一般的には次のスケジュール感で学習を進めることをオススメします。

 オススメの勉強スケジュール

  • 序盤(勉強を始めて3週間ほど)は、過去問をできるだけ解く
  • 直前期(試験3週間前)までに、全ての範囲の学習を終わらせる

 

スタートダッシュ(序盤)と、ゴール直前(直前期)が非常に重要です。

 

序盤の勉強スタイル(勉強開始~3週間程度)

勉強を開始して間もない時期は、非常にモチベーションが高く、飲み込みが早い期間です。

この時期を利用し、「過去問を解く」という、最も苦痛を伴う勉強を進めましょう。

過去問を序盤に解いておくことで、次のメリットがあります。

 過去問を序盤に解いておくメリット

  • 重要論点が把握でき、理解の質が高まる
  • 難易度を体感することで、ゴールが明確になる

 

簿記1級は範囲が膨大な試験ですが、テキストに載っている全てを暗記する必要はありません。

全てを覚えている人はゼロだと思います。(公認会計士受験生も含めて。)

 

難易度が高いわりに、配点が来ない、という問題も存在します。 簿記1級は相対評価の試験ですからね。

そのため、そもそも覚える必要のない論点が存在します。

逆に、毎回のように出題されている論点は、次回も出る可能性の高い重要論点です。

この重要論点を先に知っておくことで、テキストを読む際や、講義を受講する際に、重要部分に集中してインプットすることができます。

 

また、難易度の高さを肌で感じることも大切です。

簿記1級の受験勉強は、最低でも半年かかります。

長丁場の試験ですので、ゴールを見失いやすいです。(どのくらい勉強すれば受かるんだ…?と、次第にゴールが見えなくなり、ついには勉強をしなくなってしまう人が多いです。)

これを序盤に知っておくと、目指すべきゴールを見失わず、モチベーションの低下も防ぐことができます。

具体的な過去問の使い方は、「簿記1級の過去問の「使い方」とオススメの過去問【効率重視】」の方で解説しています。

 

直前期の勉強スタイル(試験前3週間程度)

直前期までに、(できる限り)すべての論点の学習を終えましょう。

そして、残りの3週間でラストスパートをかけましょう。

なぜ「3週間」なのかというと、ヒトが同じことを集中して続けられる期間が、3週間だからです。

僕自身も、公認会計士試験(1次試験・2次試験)や、簿記1級試験の受験時、実際に試験前3週間でラストスパートをかけていました。

実体験として、3週間を超えるとかなりキツくなります。

 

 直前期のポイント

  • 苦手だった論点を何度も復習。(新しいことは勉強しない)
  • 「答練」が一番重要。

 

直線期は、新しいことを学習してはいけません。

なぜなら、新たな知識を覚えることは、大きなストレスになるからです。

直前期は「ラストスパート」としての位置づけでもありますが、「本番に向けての調整期間」としての位置づけにもなります。

本試験当日に100%の力を出し切るには、それまでに体力を温存しておかなければなりません。

極論ですが、試験前日に全く初めての論点を勉強したら、、、とても疲れますし、「ここも覚えなきゃ…」と焦りも感じるため、メンタル的に良くありません。

そのため、今まで勉強していた中で「まだちょっと理解が浅いな」「よく計算ミスがあるな」という部分を集中的に、全範囲を学習しましょう。

 

また、教材としては予備校の「答練」が最重要です。

答練は、今まで解いた問題のなかで、最も重要性が高く、最も出題可能性の高い問題です。

受験生の多くが答練だけは解いてきますので、本試験で答練と同じ問題が出た場合、正答率が上がり、結果的に(傾斜配点により)多くの得点がきます。

ただし、答練の中には重要性の低い問題もありますので、ネットスクールなど、答練の各問題に「重要度」を示してくれる予備校の答練を使うと良いですよ。

ネットスクール簿記1級講座の評判・口コミは?【会計士が解説】

 

簿記1級に半年で合格した勉強法

以上、簿記1級に合格するための勉強法を、サクッとご紹介しました。

「勉強法」というのは、人それぞれ、合う合わないが必ずあります。

でも、今回ご紹介したのは、僕が受験生時代に最も心がけていたポイントです。 バチっと合う方には、かなりの武器になると思いますよ。

もし、本記事の勉強法が「自分にしっくりくるな」と感じた方は、次の記事も参考になるかと思います。

こちら有料の記事ですが、画像付きでかなり詳細に解説しています。

本記事と少し被る部分もありますが、内容が気に入らなければ返金申請できますので、実質無料で読むことができます。

簿記1級を本気で取りたい方には、おすすめの内容です。