こんにちは、公認会計士のロディです。
2021年に会計事務所を開業し、自由に暮らしてます。
「手に職を持って、将来自分の事務所を開業したい」
「公認会計士資格を取って、自由に仕事がしたい」
というニーズがあるようなので、僕の経験談をお話します。
想定読者
- これから会計士試験の勉強を始めようか悩んでいる人
公認会計士として開業し、食べていけるようになるまでの具体的道のり
そもそもお前は食べていけてるのか?と聞かれそうなので、簡単に自己紹介です。
僕のケース
- 2010年 勉強スタート
- 2013年 会計士試験(2次試験)合格
- 2021年 独立開業
とはいえまだ開業2年目なので、(良い意味で)収入は安定してないです。
来年頃にはほぼ安定するかと思うので、従業員も雇うかも、という感じです。
開業までの道のり1 まずは会計士試験に合格すること
正直、一番難しい関門でした。
逆に言えば、合格さえしてしまえばあとは余裕です。
- 1次試験の合格率 約10%
- 2次試験の合格率 約35%
最難関国家資格と言われるだけあって、結構キツかったです。
ただ、思った程ではなかったですね。
と言うのも、公表されている合格率と、実際の合格率には大きな乖離があるからです。
>>関連記事:公認会計士試験の「本当の」合格率、ご存知ですか?【詳細分析】
とはいえ1日の勉強時間は平均7時間以上必要です。
>>関連記事:会計士試験に4000時間で受かるのは無理です。本当の勉強時間は?
7時間というのは、平日・土日関係なくです。
僕の場合は平日9時間、土日は2~3時間ずつという感じでした。
勉強を始める時は、それ相応の覚悟をもって臨みましょう。
覚悟無しに勉強を始めると、かんたんに挫折しますよ。
朗報。正しく勉強すれば誰でも合格可能な試験です。
よく「公認会計士試験の難易度はどのくらいですか?」と聞かれるんですが、きちんと時間を取って勉強すれば、誰でも合格できる試験だと思ってます。
独学は無理ゲーですが、大手予備校に通えば問題なしです。
>>関連記事:公認会計士試験に独学で受かる事は無理ゲーです。【会計士が解説】
諸事情により、「なかなか勉強時間が取れない…」という人もいるかと思います。
そういう人は、クレアールを利用すると良いかもしれません。
非常識合格法として有名なクレアールは、テキストが非常に薄く、勉強時間が大幅カットできます。
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開業までの道のり2 実務経験(2年以上)
さて、合格してしまえばあとは余裕です。
公認会計士登録するためには、2年以上の実務経験が必要です。
そのために「監査法人」の就職活動をするのですが、相当かんたんです。(2021年現在)
一般企業の就職活動では、しっかりと業界分析・企業分析を行い、自己分析をした上で内定を取りに行きます。(そして結構落とされる)
しかし、監査法人業界はマンパワーが足りないため、高確率で内定が出ます。
実際は3年以上働いた方が良い。
最短2年で独立可能ですが、他にビジネス経験がないのであれば、少なくとも3年間は監査法人で働くべきです。
というのも、監査法人では非常に高度なビジネススキル・ビジネスモデルを学ぶことができるからです。
クライアントは超大企業ばかりになるので、仕事の品質は非常に高く、それが独立後に必ず生きます。
勤務歴が3年目あたりになると、主査(現場監督)を任せられるので、少なくともこのポジションは経験しておくべきです。
ちなみに僕は4年半で辞めました。理由は、これ以上居てもある程度は同じ作業の繰り返しだな、と感じたためです。
開業までの道のり3 補習所と修了考査(3次試験)
公認会計士登録に必要な条件は2つありまして、1つは上述の「実務経験」です。
もう1つが「修了考査」に合格する事です。
2次試験に合格してから3年後に「修了考査」という試験があり、旧3次試験とも呼ばれています。
「え…また勉強?」と思うかもしれませんが、ご心配なく。
こちらは合格率70%超えのカンタンな試験なので、普通に勉強していればまず受かります。
また、3年間の間に「補習所」というところに通います。
監査法人勤務であれば、補習所の授業を優先して早めに上がらせてもらえるので、負担はさほどないですね。
開業までの道のり4 公認会計士登録後、すぐ独立開業してOK
ここからが本記事のメインです。
僕は監査法人で4年半働き、コンサルで1年間働いた後に独立しました。
でも、監査法人のみの経験で独立可能です。
開業後の仕事内容① 税理士業務
僕の周りには開業した会計士が多くいますが、ほとんどが税理士登録し、税務業務から始めています。
というのも、基本的に「税理士」へのニーズの方が多いからです。
クライアントのイメージ
- 会計士のクライアント:大企業
- 税理士のクライアント:個人・中小企業
会計事務所を開業したての頃から、大企業相手に仕事をするのはまず無理です。
税理士業務のメリットは、仕事が安定することです。
中小企業と顧問契約を締結し、毎月一定の報酬を貰うことができます。(ただし、単価は安い)
会社員のように、必ず給料が貰えるわけではなくなりますからね。
なお、税理士業務は監査法人では経験できないため、未経験の分野で仕事をすることになります。
そのため、毎日勉強をしながら仕事をすることになります。
不安に思う人が多いかもしれませんが、監査法人での仕事も毎日勉強しながらになるので、その点ではあまり変わりないです。
開業後の仕事内容② 非常勤の監査契約
開業したての会計士は、監査法人と契約することで「非常勤職員としての監査」を請け負うケースが多いです。
開業直後は仕事もさほどなく、非常勤(いわばアルバイト)として稼ぐ必要があります。
このアルバイトが非常に美味しくて、時給7,000円~が相場です。(BIG4だともう少し安いですが。)
この超高単価アルバイトがあるので、会計士は開業しても食いっぱぐれる事はほぼ無いです。
開業後の仕事内容③ 経営コンサル
会計事務所の業務としては、コンサルティング業務もメイン業務の1つです。
経営コンサルは、若手開業会計士でも手をつけることのできる領域です。
しかし、経営コンサルの世界は「経験」がモノを言います。
序盤は「公認会計士」という資格で多少は仕事が貰えるかもしれませんが、それだけで食べていくことは難しいです。
そんな時に、「税理士業務」の安定収入が助けになるのです。
ちなみに、経営コンサルとして契約をし→その後税務顧問契約に繋げる、というのが王道です。(逆もアリ)
会計事務所を開業して、良かった事
以上、勉強スタートから開業するまでの流れでした。
勉強を始めてから、大体7年あれば開業はできます。
修了考査の年を1年短縮することも可能なので、最短で5~6年ですね。
開業して良かったと感じているのは、何をするにも自分で決められることです。
自分の好きな事を、好きな時に、自由にできます。
最悪、非常勤という逃げ道があるので、プレッシャーもさほど感じません。
たぶんここまで自由な職業、ほとんどないと思います。
自由に働きたい人には、最適な資格なのではと思ってます。
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