公認会計士試験の「本当の」合格率、ご存知ですか?【詳細分析】

こんにちは、公認会計士のロディです。

これから公認会計士試験への挑戦を検討している方にとって、「合格率」は気になりますよね。

そこで本記事では、公認会計士試験の合格率をお示しすするとともに、具体的にどのくらいの難易度なのか、判断材料をご提示します。

ちなみに僕自身は、知識ゼロの状態から3年間勉強して、公認会計士試験に合格しました。

 

公認会計士試験の合格率(公表値)

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公認会計士・監査審査会では、毎年の公認会計士試験の「合格率」を公表しています。

公認会計士試験は、短答式試験(1次試験)・論文式試験(2次試験)の2つの試験から成ります。

1つ1つ見ていきましょう。

 

短答式試験(1次試験)の合格率

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こちらが、短答式試験の合格率です。

試験は毎年12月(第一回)と5月(第二回)に実施されます。

ここ最近はやや合格率を上げる傾向にあり、平均して約10%の合格率となっています。

個人的な意見ですが、これ以上合格率を上げることは無いと思います。(過去の傾向からして。)

 

論文式試験(2次試験)の合格率

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次に、論文式試験の合格率推移です。

短答式試験(平均値)と並べておりますが、オレンジ色の方が論文式試験の合格率になります。

平均すると、論文式試験は約35%の合格率となりますね。

短答式試験に比べてかなり受かりやすいです。

が、論文式試験の受験者は、全員が短答式試験に合格した受験生ですので、猛者揃いという訳です。

とは言え、論文式試験は3回まで受けられる(3回落ちると、また短答からやり直し)ので、短答さえパスしてしまえば論文は通常受かります。

 

合格者の内訳

公認会計士・監査審査会では、合格者の内訳情報も開示しています。

年齢別、学歴別に合格率を見てみましょう。

 

 年齢別合格者調べ

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年齢別の合格者としては、20歳~29歳が80%以上を占めています。

また、20代前半の受験者の合格率はなんと17.1%20代後半の受験者の合格率も12.2%と、平均値(11.1%)を大きく上回っていますね。

「若ければ合格しやすい」と考える事もできますが、30代を過ぎると社会人として働きながら目指している方も多いでしょう。

当然働きながら合格するのは非常に難しいため、(比較的学生の多い)20代の層が合格率を高めています。

この結果から、専念して勉強をすれば合格率は上がる、という事が分かりますね。

 

 学歴別合格者調べ

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学歴別では、大卒・大学在学の方が、合格者全体の80%以上を占めていますね。

上述の「年齢別」と整合が取れていますね。

さて、面白いのは合格率です。

合格者内訳としては少なかった、「大学院生」の合格率がトップでして、約20%の合格率となっています。

ただし、大学院生はそもそも受験者数が少なく、また年度によって合格率にかなりバラつきがあるため、あまり参考となる数値ではありません。

次いで大学在学中合格が16.6%となっています。

「大卒」には無職専念と社会人受験生が混同しているため、こちらもデータとしてはあまり参考にならないかと。
(受験生全体の3割近くが社会人受験生ですが、その合格率は5%くらいですので。)

 

願書を出しても、試験を休む人がいる。

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実は、短答・論文ともに、「願書は出したけど試験は受けない」という人が、毎年かなりの数います。

上述した合格率には、欠席者の情報を含めておらず、全員出席したものとして合格率が算出されています。

 

たとえば、2018年度②の短答式試験では、8,793人中なんと1,834人が試験を欠席しています。

約21%が欠席するので、残り80%の人たちで戦い、勝ち残れば良いわけです。

なお、この傾向は毎年同様です。

 

短答式試験の欠席者と欠席割合

  • 2018② 出願者 8,793 / 欠席 1,834 (21%)
  • 2018① 出願者 8,373 / 欠席 1,804 (22%)
  • 2017② 出願者 8,214 / 欠席 1,661 (20%)
  • 2017① 出願者 7,818 / 欠席 1,773 (23%)
  • 2016② 出願者 7,968 / 欠席 1,591 (20%)
  • 2016① 出願者 7,030 / 欠席 1,551 (22%)
  • 2015② 出願者 7,637 / 欠席 1,555 (20%)
  • 2015① 出願者 7,207 / 欠席 1,659 (23%)
  • 2014② 出願者 8,156 / 欠席 1,640 (20%)
  • 2014① 出願者 7,689 / 欠席 1,718 (22%)
  • 2013② 出願者 9,477 / 欠席 1,966 (20%)
  • 2013① 出願者 9,984 / 欠席 2,133 (22%)

 

論文式試験の欠席者と欠席割合

  • 2018 出願者 3,678 / 欠席 366 (10%)
  • 2017 出願者 3,306 / 欠席 335 (10%)
  • 2016 出願者 3,138 / 欠席 348 (11%)
  • 2015 出願者 3,086 / 欠席 327 (11%)
  • 2014 出願者 2,994 / 欠席 297 (10%)
  • 2013 出願者 3,277 / 欠席 332 (10%)

1次試験では2割、2次試験では1割の人が欠席するのです。

大学のセンター入試等では、有り得ないですよね。

よって本来の合格率を知るためには、こちらを考慮する必要がありそうです。

 

願書は出しても、受験を免除される人がいる。(5月の短答のみ)

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もう1つ、短答式試験の第2回だけのお話ですが、考慮しなければならない事項があります。

実は、出願者の中には「短答式試験を免除される人」も含まれています。

「免除される人」というのは、具体的には「既に短答式試験を突破した人」です。

公認会計士試験の短答式試験は、一度パスしてしまえば、2年間はその受験を免除されます。

たとえば去年短答に合格した人も、今年の5月の短答式試験の「出願者」には含まれることになります。

理由は、「今年論文だけを受験する人」も「出願」はするためでして、監査審査会では「出願者」を短答・論文で区別せずに一括して表現しています。

この人たちは実際に試験を受けていませんから、こちらも考慮する必要がありそうです。

 

実質的な合格率

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本記事のメインです。

欠席者・免除者を除いた合格率を算出してみました。

 

 短答式試験の合格率(実質)

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左が修正前、右が修正後の合格率です。

修正前の短答合格率は約10%でしたが、修正後の短答合格率は約15%です。

合格率が1.5倍になるというのは、かなり凄いことです。

 

 論文式試験の合格率(実質)

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修正前の論文合格率は約35%でしたが、修正後の論文合格率は約40%です。

もはや、2回受ければ1回は合格するくらいの割合ですね。

ちなみに、公認会計士試験には受験資格が必要ありません。
>>関連記事:公認会計士試験の受験資格はある?【試験制度について詳細解説】

そのため、記念受験をする人や、気軽に(あまり勉強せず)受験しに来る人がおり、そのような受験者層が合格率を下げる要因にもなっています。

 

難易度を判断する基準は、「合格率」だけではありません。

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以上が、公表された合格率に基づく事実です。

さて、これはあくまで「客観的な指標」でして、ご本人が受かるかどうかには「主観的な指標」も必要です。

というのも、合格率はあくまで割合に過ぎないからです。

受験者本人の能力や環境が反映されていませんから、人によっては「簡単に合格できる」という人もいるのです。

 

さて、難易度を判断するための主観的な指標は、次の3つです。

  • 勉強時間を確保できるかどうか(物理的な問題)
  • 勉強を継続的に努力できるかどうか(本人の努力値)
  • 地頭が良いか(本人の能力値)

十分な勉強時間を確保できなければ、たとえ合格率が高かったとしても、受かりません。
>>関連記事:会計士試験に4000時間で受かるのは無理です。本当の勉強時間は?

また、合格するためには、最低でも受験勉強を2~3年毎日続ける必要があります。

「この努力を実行できるか」が、実は一番重要です。

ぶっちゃけ、この努力を実行できるなら、ほぼ誰でも受かります。(偏差値40の僕が、3年で受かっていますので。)

また、地頭の良さも少し関係してくるでしょう。

一般的に(毎日ちゃんと勉強すれば)2~3年で合格すると言われていますが、頭が良い人は1年で合格する人もいます。(かなりレアケースですが。)

そのような主観的な要因も考慮した上で、勉強を始めるかどうか考えてみましょう。

公認会計士試験の受験勉強は、スタートを切ると長丁場になります。

とりあえず始めてみるか! と勢いよくスタートすると、後で取り返しのつかない事になる可能性もあります。

各予備校では、様々な角度から会計士試験の制度を分析していたりもするので、パンフレット等を読んでみると良いですよ。
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