こんにちは、公認会計士のロディです。

「公認会計士試験の、過去問の使い方を教えて欲しいな」
「効率的に勉強したいな」

こんなご希望に、お答えします。

 

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公認会計士試験、こんな過去問の使い方は失敗するよ3選

まず、間違った過去問の使用法をご紹介します。

①時間を測って解く
②何度も、繰り返し解く
③解いて終わる

これダメなの? と感じた方も、多いかもしれませんね。

1つ1つご説明します。

 

①時間を測って解く

よく、「時間を測って、本番を想定して解きましょう」という教えがあります。

僕の通った予備校でも、一部の講師がそのようにアドバイスしていました。

しかし、これはあまり意味がありません。

理由は、答練で十分だからです。

過去問は、たしかに「本番の時間感覚」を意識するのに適しています。

実際に過去問を解くと分かりますが、超難問が含まれていたりするので、解く際の時間配分に役立ちます。

でも、この「本番での時間間隔」は、予備校の答練で十分鍛えられます。

予備校の答練は、多くの講師陣の知識と経験を集約させたものです。

当然本番を想定し、「超難問を入れる」など、本番を想定できるよう作成されています。

そのため、予備校の答練だけでこの効果が得られるので、過去問を時間を測って解くメリットはゼロです。

「時間を測って解く」のは、アウトプットの練習しかできず、すぐに解答を読んだりできないため、デメリットも生じるのです。

 

②何度も、繰り返し解く

過去問は重要です。

重要なのですが、何度も解く必要はありません。

「もし過去問と同じ問題が出たら、何度も解いた人の方が有利じゃない?」という方も、多いかと思います。

でもご安心ください。

過去問と同じ問題が過去に出題されたことは、ほとんどありません。

多くの場合、(論点としては同じでも)形を変えて出題されます。

また、複数回出題されたような論点は、各予備校でも「重要論点」として答練で出してきます。

こちらも、予備校の答練さえ完璧にしておけば、「敢えて過去問で対策する必要はない」というわけです。

当然ですが、過去問とその解答をそのまま暗記するようなこともNGです。

 

③解いて終わる

たまに、過去問を解いて

「あ~、疲れた! 結構時間かかったな~。 よし、このくらいにして遊びに行くかな!」

という方がおられます。

でもこれ、かなり勿体ないです。(というか、解いた時間が無駄になります…。)

過去問は、解くのが目的ではありません。

見直ししないと、当然意味ないですからね…。

ただし、答練のように「解く→間違ったところを復習」という使い方も、間違いです。

じゃぁ、どうやって使うの? という疑問について、以下でお答えします。

 

正しい過去問の使い方

以上が、過去問の間違った使い方です。

上記のような使い方は避ける一方で、次のような使い方が正しい過去問の使い方です。

①「よく出る論点」を覚える
②「問われ方」を覚える」
③1科目1年度ごとに、難易を知る

とてもシンプルで簡単なのですが、効果は高いです。

1つ1つ、解説しますね。

 

①「よく出る論点」を覚える

僕は、わりと早めの段階で過去問を解いておくことをオススメします。

理由は、次のとおりです。

会計士試験は長丁場である。
→集中できない日も必ずあるので、緩急をつけて勉強すべき。
→集中すべきは「よく出る論点」であり、手を抜くべきは「出づらい論点」。
「よく出る論点」を知るために、過去問を予め解いておくべき。

以上の理由で、過去問を早い段階で解いておき、どんな論点が出やすいのかを覚えておきましょう。

「授業も始まってないのに、過去問なんて解けないよ…」というご意見もあるかと思います。

でも大丈夫、内容は分からなくて良いんです。

たとえ全く解けない問題でも、「何を問われているのか」は分かるはずです。

適当に過去問を流し読みして、「あ、この論点は前にも見た事あるな」と感じた部分を、メモしておくと良いですよ。

早めの段階でこれを行う理由は、その後の授業で、この論点を集中して勉強できるようになるためです。

予備校の授業を受けている時に、「あ、ここ過去問で問われたところだ」と気が付ければ、自ずと集中力がアップしますよね。

公認会計士試験は長丁場なので、力を入れるべき部分はしっかりと集中するために、過去問を利用しましょう。

 

②「問われ方」を覚える

次に、学習の中盤~後半にかけての、過去問の活用法です。

答練等が始まり、試験本番を意識する頃ですね。

この頃は、アウトプットもやや意識すべきでして、本番での「問われ方」を知る必要があります。

たとえば財務会計論のテーマの1つに、「研究開発費」という論点があります。

このテーマでは、どのような問われ方をするでしょうか?

研究開発費の定義、でしょうか?

たしかに定義を問われる事もあるでしょう。(ちなみに、論文における定義の暗記はマストです。)

でも、そこは大した問題ではありません。

研究開発費が費用処理される理由、背景

こちらの方が、問われる可能性が圧倒的に高いです。

過去問を見ていただければ、それは分かっていただけるはずです。

重要なのは、なぜそれが問われるのか?を考えておく事です。

 

これが問われるのは、例えば「費用処理/資産計上の区分において判断を伴うから」です。

日本の会計基準は「細則主義」と言われていますが、全てを基準化しているわけではありません。

時にはこのような「判断」を伴う事があり、その時に「基準設定の理由、背景」が根拠となるのです。

余談ですが、これをクライアントに説明するのが、公認会計士の1つの仕事です。

「理由・背景を問われるのは、このような理屈だったのか」と納得できると、学習時の集中力も向上し、記憶への定着が強固になります。

考えるのは面倒なのですが、1度考える事で、テーマの肝を知ることができ、他のテーマにも活用できるのでオススメですよ。

 

③1科目1年度ごとに、難易度を知る

タイトルからは分かりづらいかと思うので、具体的にご説明します。

過去問は「時間を測って解くな」「何度も繰り返し解くな」と解説いたしましたが、逆に「単なる学習ツール」として利用するのもダメです。

過去問は、1年度ごとに各問の難易度を知るために利用しましょう。

たとえば、ある年度の管理会計論(短答)の過去問を解くことで、次のように難易度が分かったとします。

 

1.A
2.B
3.A
4.B
5.C
6.A
7.C
8.A
9.B
10.B
11.B
12.B
13.A
14.C
15.C
16.A
17.C
18.B
19.C
20.B

* Aは易しい、Bは普通、Cは難しい を意味します。

まとめると、難易度Aが3割、Bが割4割、Cが3割です。

Aを解くのに3分、Bは5分、Cは20分かかったとします。

するとCのように解いてはいけない問題が3割はあるという事が分かります。

他の年度も色々解いてみると、大体似たような結果になるでしょう。

(上記の割合はあくまで仮ですが、Cの割合は大体このくらいです。)

 

この難易度が分かる事は、かなり有益です。

公認会計士試験の本番って、緊張するし焦ります。

でも、予め「Cのような難問が3割含まれている」と分かった上で試験を受けると、焦りがなくなります。

普通の頭で解いていると、急に難問が出てきたときに焦ってしまい、ドハマりするケースがあります。

予め不測の事態を想定することができるので、非常に有益というわけです。

ちなみに、難問で足をすくわれる可能性のある科目は、次のとおりです。

(短答)

・財務会計論(計算)
・管理会計論

(論文)
・会計学
・監査論

短答は計算科目でやられる可能性が、圧倒的に高いです。

理由はかんたんで、計算問題はパっと見で難易度が判別しづらいためです。

ちなみに、難易度判定の具体的手法等については、各科目の勉強法記事でご紹介しています。

【公認会計士試験】財務会計論(計算)の勉強法【短答式】

【2020年度】公認会計士試験 管理会計論の勉強法【短答式編】

 

また、論文の方も一応書いていますが、短答突破時点である程度難易度判定能力は身に着いているはずです。

 

過去問だけなら、無料で手に入ります。

過去問と回答用紙だけであれば、公認会計士・監査審査会のWebサイトからDLできます。

「〇〇年公認会計士試験第〇回短答式試験の試験問題及び答案用紙について」という形式で、各年度あります。

ただ、解説が付いていないのでイマイチです。(問われている論点を知る目的であれば、十分ですが。)

あとは、今通っている予備校の過去問を購入するのがベストです。

他予備校の過去問だと、解説の仕方にやや違いがあったりしますからね。

ぜひ過去問を効率的に使って、公認会計士試験の短期合格を目指しましょう。

公認会計士試験の勉強法まとめ