こんにちは、公認会計士のロディです。
2013年に公認会計士論文式試験に合格しました。
1回目は余裕で不合格、2回目に余裕で合格しました。
大手監査法人でリクルーターをしていた頃、論文の勉強法を聞かれることがありました。
そこで本記事では、論文に必要なスキルを3つだけご紹介します。
ぶっちゃけ論文はゴリ押しのパワープレイで合格できますが、読んでおくと盤石かと思います。
論文式試験で必要なスキル① 論文作成の基礎
論文作成の基礎となる『枠組み』を教えます。
② 理由
③ 結論
コレが基本です。
公認会計士試験の論文対策というよりも、すべての論文/面接に共通する基本なんですけどね。
普通のコミュニケーションとして、相手に質問したのに長ったらしい理由から始まったら、嫌な気持ちになりませんか?
たとえば
という質問に対して、
こんな回答が返ってきたら。
質問した側からしたら、『いや、そんな話聞いてねーよ…』って思いませんか? イライラしますよね。
論文の枠組みはシンプルだけど、超重要って話です。
ちなみに、回答欄が2行くらいの場合は、①②だけを記載し、最後の③は記載しない事もあります。
また、回答欄が多く用意されている場合は、定義や趣旨、背景などで膨らませる必要もあります。
この辺はケースバイケース。
この辺は、予備校の論文答練の答案を並べて、サッと流し見すると傾向が分かるはず。
論文式試験で必要なスキル② しぶとさ
本番でとても重要なのが、『必ず埋める』という しぶとさです。
公認会計士の論文式試験は、短答とは異なり、『筆記式』の試験です。
筆記式の試験には、『採点基準が明確ではない』という特徴があります。
公認会計士協会による『模範解答』の公開もされていないので、どこに何点の配点がきたのかは誰にも分からず、採点者(試験委員)の裁量が大きくなります。
また試験委員も人間なので、採点に感情が入ります。
たとえばあまりにも読ませる気のない答案は、仮に内容が正しかったとしても、満点を貰えるかと言ったら微妙です。(極端に言えば、読めない字で書かれていた場合、正しいかどうかの判断もできないので普通はバツにしますよね。)
そのため、たとえば逆に分からないなりにも何とか得点を取ろうとして埋める姿勢は、採点者の心象をよくするでしょう。
その場合、たとえ結論が間違っていたとしても、過程に部分点を貰える可能性はあります。
短答の狭き門で受験生をスクリーニングし、論文ではちゃんと勉強を頑張った人を受からせる、というスタンスです。
あとは当たり前ですが、埋めないと絶対に点は貰えません。
一度論文を受験した人なら分かると思いますが、会計士試験はほんの少しの差で合否が分かれます。
くどいですが、絶対に『白紙』『空欄』は作らないようにしましょう。(計算結果となる『数字』とかなら、まぁ空欄があっても良いですが。)
余談ですが、論文式試験・修了考査で白紙答案を提出した人を知っていますが、どちらも不合格になっていました。
論文式試験で必要なスキル③ 基本を徹底
最後に、勉強する上での重要ポイントです。
特に過年度生は注意ですが、とにかく基本をしっかりと学習するように心がけましょう。
細かい論点の学習が必須なら、一発合格なんて無理ですからね。
そもそも論文式試験は、時間内に全てを解くのは不可能です。(企業法など一部科目を除く)
なので、些末な論点を解けるようになっても費用対効果が悪すぎます。
試験で出題される可能性が低いし、出題されたとしても解く時間がない可能性があるからです。
よく言われる話ですが、誰もが解ける基本部分を確実に正解する能力の方がよっぽど重要です。
毎日の積み重ねが、論文合格率と比例する話
以上、会計士試験の論文本番に必要とされるスキルを中心にお話しました。
短答は勉強のテクニックがかなり必要ですが、論文はこのくらいシンプルで大丈夫です。
でも何よりも重要なのは、毎日コツコツ継続することです。
だから、毎日コツコツやらざるを得ません。
それをできる人が少ないからこそ、難易度が高いわけです。
>>関連記事:どこよりも分かりやすく!公認会計士試験の難易度【会計士が解説】
モチベーションの維持が、合格と直結すると言っても過言ではないですね。
>>関連記事:【公認会計士】受験勉強のモチベーションを上げる方法【ガチの人向け】
モチベーションアップの方法は上記の記事で紹介していますが、たとえば『将来の自分をイメージする』というのが良いです。
ヒトがやる気を出すタイミングって、『将来を変えよう』と意識した時ですからね。
論文に合格してしまえば、本当に将来が変わります。
変わった後の将来をイメージする方法としては、年収を現実的に知るのがおすすめです。
>>関連記事:公認会計士とは、どんな仕事?年収は?【会計士が解説】