高卒の公認会計士は不利?就職できない?【現実を話します】

こんにちは、公認会計士のロディです。

「高卒 会計士」

というワードで検索されている方が多いみたいですね。

確かに、一般的に『高卒』と『大卒』では年収や待遇に差があります。
では公認会計士の場合はどうでしょう?

元BIG4(大手監査法人)リクルーターの僕が、現実をお話ししますね。

 

高卒の公認会計士は不利?就職できない?【現実を話します】

もったいぶる必要もないので、結論です。

大卒でも高卒でも中卒でも、年収や待遇は変わらないです。

なぜそう言い切れるのか? 理由は次のとおりです。

 

待遇は大卒も高卒も変わりません。理由は?

理由は3つです。

  • 有資格者』であることが重要
  • 成り手が少ないから
  • 現にそうだから(理由になってないけど)

もう少し細かく説明しますね。

 

有資格者であることが重要

ご存知のとおり、公認会計士という資格は『会計』の最高峰国家資格です。

公認会計士資格を保有することで、関与できる仕事は次の2種類です。

①  公認会計士じゃなくてもできる仕事

②  公認会計士じゃないとできない仕事(法律上の規制)

このうち、2つ目が重要です。
公認会計士にしかできない仕事なので『独占業務』と呼ばれたりします。

一般的な会社員の方は、(言い方がとても悪いですが)その人じゃなくてもできる仕事をしています。(法的な意味で、です。)

一方、公認会計士の独占業務である『会計監査』は、公認会計士じゃないとやってはいけない、と法律上規定されています。

このような仕事の性質上、『公認会計士かどうか』という点が重視されます。
会計士じゃないと仕事ができないわけですから、組織(監査法人)としては、何よりもまず公認会計士を雇わなければ、利益を生み出せないのです。

そこに高卒かどうかは関係ありません。

 

成り手が少ない

2019年9月現在、公認会計士の数は圧倒的に不足しています。

理由は、受験生が大幅に減少したためです。
2009年頃に起きた会計士の就職難によって、「会計士=就職難」というイメージが今でも尾を引いています。

現状は真逆なんですけどね。

成り手が少ないので、人手不足になるのは当然です。
そして、成り手が足りていないので、高卒だからどうとか言っている場合じゃないのです。

僕自身も監査法人で仕事をしていて、『人足りなさすぎでしょ…。』と常に感じていました。

近年は監査アシスタントとして事務の人を雇うことで対応していますが、会計士ではないので当然限界はあります。

 

現にそうだから

公認会計士試験に合格すると、合格者の多くの人は大手監査法人に就職します。

ざっくり、大手監査法人4社で合計1,000人くらい取ります。
一方、合格者は1,100人くらい。
ほぼ全員ですね。

そして、大手監査法人は内定者の給与を「一律●●万円/月」と決め、内定者説明会で公言します。

ここで「高卒は●●万円/月です」なんて言われませんから、高卒であろうと大卒であろうと年収は変わらないという事です。

ロディ
ちなみに、高卒だと就職しづらいという事は全くありません。
採用に関わった僕が、断言します。

 

高卒会計士が転職した時の年収の変動

では、転職時の年収はどうなるか。

結論、こちらも学歴はほぼ関係ありません。

次に理由です。

僕は2018年に転職をしています。
その際、同時期に転職してきた同期が高卒でした。
前の会社での勤務期間や経験値も僕とほぼ同じです。
そして、年収も同じでした。

ロディ
転職時は前職の給与をベースとして年収が決定される傾向にあるので、そもそも転職時に高卒かどうかってあまり関係ないです。

ただし、たとえば東大・京大卒の人は仕事のできる人が多いので、結果的に出世して年収に差がつくという事はあります。

ちなみにですが、公認会計士になると大体10年くらいで年収1,000万の大台に乗ります。
>>関連記事:公認会計士の年収とコスパ【詳細に検証してみた】

 

高卒で公認会計士を目指すことのデメリットは1つ

ここまでで、高卒で会計士になっても周りと差はないよ、というお話しをしました。

でも、高卒で会計士を目指すことにはデメリットが1つあります。

『高卒の会計士』のデメリットではなく、
『高卒で会計士を目指すこと』のデメリットです。

 

万が一撤退する場合、リスクとなる

最後まで諦めず、公認会計士試験に合格してしまえば、そこから先は本当にバラ色です。

でも、受験生にはそれぞれ色々な事情があります。

何らかの事情で会計士試験から撤退した場合、形として残るものはありません。
履歴書に残るのは空白期間です。
この点が、リスクとなります。

現代においても、新卒至上主義は根強いです。
一般的に空白期間があると、書類選考で落とされる確率が上がります。
ロディ
もちろん、面接で「勉強していた」ことを話せば良いわけですし、逆に勉強への熱意や会計知識がある事をアピールできますけどね。あくまで一般論です。

 

リスクへの対応策

このリスクへの対応策は、2つあります。

  • 会計士試験に適性があるか、事前に確認する(事前対応)
  • 撤退前に、税理士科目や簿記資格を取得する(事後対応)

余談ですが、受験生時代に僕自身も実践しました。
僕の場合は、合格時に次のようなスペックでした。

  • 大卒無職&職歴なし
  • 空白期間3年
  • アラサー

アラサーでこのスペックは、中々ヤバいですよね。
このスペックで更に会計士資格も取れなかったら、人生終わりに向かいます。

そのため、早い段階で簿記1級を取り、適性を確認。 → その後、会計士受験中に税理士科目も取りました。

ロディ
やや保守的と思われるかもですね。
でも当時は自分に自信がなかったので、十分すぎるほどリスクヘッジしました。

会計士試験の適性があるかどうかは、簿記検定を受けて確かめることが1番オススメです。
会計士試験と勉強範囲が丸被りなので。

まずは2~3ヶ月簿記を勉強→2級を受験してみて、ダメだなと思ったら撤退すれば良いだけです。
2~3ヶ月は費やしますが、2~3年費やして撤退するよりよっぽど効率的です。

ちなみに、僕は簿記1級を受験してから会計士を目指しました。
>>関連記事:公認会計士が簿記1級を取得して感じた、4つのメリット

 

『高卒だと就職が厳しい』という情報の真偽

ネットで調べてみると、『高卒では就職が難しい』とか記載しているサイトがいくつかありますね。

元BIG4のリクルーターとしてハッキリ断言できますが、それらのサイト情報はもしくは情報が古いです。
>>関連記事:公認会計士の就職事情|受かっても無職?心配は要りません。

事実、僕には高卒の同期が多くいますし、そんな事言っていられるほど会計士は多くありません。

なので、もし不安に感じている方がいれば、取り越し苦労なのでご安心を。

さて、公認会計士試験で『学歴』は関係ないんですが、実際どのくらい難しいかご存知ですか?

公認会計士試験の難易度は、次の記事で詳しく説明します。
>>関連記事:公認会計士試験の難易度を、分かりやすく解説するよ【実体験です】

学歴の低い筆者の体験談をもとにお話しするので、きっと参考になるでしょう。

 

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