公認会計士の年収とコスパ【詳細に検証してみた】

こんにちは、公認会計士のロディです。

公認会計士のリアルな『年収』に興味がある人、結構多いみたいですね。

なので本記事では、僕の年収を公開します。(下の方で『源泉徴収票』を載せました。)

ただし、いくら年収が良いと言っても、取得のための費用が高額すぎるとコスパは悪いはず。

そこで、取得に要するコストも公開した上で、公認会計士という資格がどのくらい『お得』なのか、答えを出します。

収入面もそうですが、費用面も正確に知った上で、公認会計士をめざすか否か判断しましょう。

なお、本記事はやや長文です。サクッと流し見したい人は、下記の目次からどうぞ。

 本記事の想定読者

  • これから公認会計士を目指すか、検討している人
  • 公認会計士という資格に興味がある人

 

 

公認会計士の年収

本記事の趣旨は、「会計士を目指すべきか否か」の指針となる情報をご提示することです。

そのため、収入(年収)と支出(取得費用・時間的コスト)に分けてご説明します。

まずは最も気になる収入からです。

 

公認会計士の年収推移(年数別)

※「年齢別」ではありません。
 公認会計士の場合、「公認会計士として何年働いたか」で年収が決まるので。

多くの会計士が監査法人に勤務しますので、ここでは監査法人勤務を前提とします。

まず、結論です。

 公認会計士の年収推移

  • 1~2年 年収500万~650万
  • 3~4年 年収650万~750万
  • 5~8年 年収750万~900万
  • 9~12年 年収900万~1100万
  • 13~16年 年収1100万~1200万
  • 17年以降 年収1200万~3000万

※順調に昇格した場合を想定。

なお、これをグラフ化したものが以下です。

一目で見ても、高水準であることが分かりますね。

この内訳を細かく見てみます。
別にいいよ、という人は下までスクロールしてOKです。

 

1~2年目の年収

まず1~2年目の公認会計士の年収ですが、基本給が初月から月30万円を超えます。

大卒の方が上場企業に入社して1年目の給料が20万円程度ですので、その1.5倍ですね。

また基本給が高いため、当然残業代も高いです。

ボーナス等も合計すると、1~2年目の公認会計士の年収は、500万~650万になります。

ちなみに、大卒の方の社会人1年目の年収は、226万円だそうです。
>>マイナビ調べ

よって、初月から一般人の2~3倍 稼げるわけですね。
僕自身も実際そのくらい貰えており、1年目からお金に困ったことはありませんでした。

 

3~4年目の年収

次に、3~4年目の公認会計士の年収です。

ここまでで、年収750万までは到達できます。(残業はやや多くなります。)

 

比較対象が難しいですが、たとえば社会人3~4年目の一般人(25歳~29歳)の平均年収は373万円とのことですので、この時点でも約2倍稼げていることになりますね。

年収700万~800万の人は、サラリーマン人口の上位4%程度だそうです。

3~4年目にしてここまでの年収を得られる職は、非常に珍しいです。

ちなみに、僕は4年目で退職したので、年収700万程度でした。
僕の給与明細は、もう少し下のほうで公開してます。

 

5~8年目の年収

次に、5~8年目の公認会計士の年収です。

この時点で、残業時間によっては年収900万に到達します。
ただし、残業時間が非常に多くなります。

そして、実は8年目まで(つまり年収900万まで)は、社内での評価が高くなくとも、普通に達成できるラインです。

なので、非常に言い方は悪いですが、仕事のできない人でもここまでは簡単に到達できます。

 

9~12年目の年収

ここから年収1,000万という大台を越えます。

ただし、同時にマネージャー(管理職)に昇格しなければなりません。

大手監査法人でマネージャーになれるのは、全体の10%くらいです。
(あくまで割合の話であり、そもそもマネージャーに上がりたくないという方もいます。)

ここが1つの分岐点になります。

マネージャーに上がると、この後もどんどん年収が上がっていきます。

逆に、マネージャーに上がれなくても年収1,000万を残業代で稼ぐことは可能ですが、その後が伸びません。

 

13~16年目の年収

ここまでくると、年収は 評価が高ければ1,300万を超える可能性があります。

この辺は、もはや一般人には到達困難な領域です。

年齢的には30代中盤~40代ですね。
年収と社会的地位から見て、間違いなく勝ち組でしょう。

30~40代の平均年収が550万くらいなので、この時点でも平均の2倍以上の年収を稼げることになりますね。

もちろん、その年収に比例して社内での責任は重くなっていきます。

また、ここを超えると「パートナー」という役職に就くことができるので、出世争いが最も激しい時期になります。

 

17年目以降の年収

早ければこの時期から、パートナーという役職に就きます。
年収は急激に増加し、BIG4の役員クラスになると年収3,000万以上はもらえます。

もはやこの辺りになると、年収どうこうという段階ではなくなります。

年収よりも別の「使命感」や「地位」のために働く公認会計士が多いですね。

ちなみに「パートナー」というのは外資系企業の役職名でして、日本企業でいうところの課長~部長の間くらいの役職になります。

 

公認会計士が転職した時の年収の変動

次に、公認会計士の転職についてです。

一般的に、転職すると年収は下がると言われていますが、公認会計士の場合はどうでしょうか。

結論としては、年収はほとんど変動しません。

理由は2つです。

1つは、転職後の年収は前職での年収を参考にするから。

いきなり生活水準を落とさせることは難しいので、企業側も大きく給料を下げることは難しいです。

もう1つは、公認会計士の数が不足していること。

公認会計士試験の合格者は、年に1,000人程度です。

市場に公認会計士の数が足りていないので、当然売り手市場となり、給料を高く払っても欲しいという企業が増えます。

ちなみに僕のケースですが、監査法人からコンサルティング会社に転職したところ、むしろ年収が上がりました。

 僕のケース
  • 監査法人経験: 4年半
  • 辞めた時点での年収: 700万
  • 転職後1年目の年収: 900万

もちろん、人によっては下がる人もいます。

たとえば小さな会計事務所に転職すると、年収が下がる傾向にあります。

会計事務所では主に税務を扱いますが、監査法人では税務について学ぶことが少ないため、この点で年収ダウンに繋がるのです。

また、単純に組織の規模の小ささも関係します。

コンサルティング会社や一般事業会社の経理に転職する場合は、多くの場合、年収はさほど変動しません。

 

公認会計士の職場は、福利厚生がほぼ無い。

補足的ですが、注意点です。

実は、監査法人では福利厚生がほとんどありません。

たとえば家賃補助等は無いのが通常ですので、全て自分で負担しなければなりません。

一方で、たとえば優良上場企業などであれば、家賃補助が出る会社もあります。

なので、単純に年収だけで比較することはできませんので、要注意です。

収入面は以上です。
次に、公認会計士になるためにかかるコストを見ていきましょう。

 

公認会計士になるためにかかる費用

これから公認会計士を目指す上で、検討すべき「コスト」とは何でしょうか?

実際に、僕が公認会計士になるまでにかかったコストは、以下の通りです。

  • 受験に専念した時間(3年間)
  • 予備校代(3年分)
  • 市販の教材購入費
  • 文房具(ペンを大量に消費)
  • 受験料

以上です。
一番大きなコストは、3年という時間でした。

なお、その他コピー代やルーズリーフ代もありますが、金額僅少のため今回の検証からは除外します。

では、それぞれ具体的に見ていきましょう。

 

① 受験に専念した時間

ここでは、「時間」をコスト(お金)に換算します。

本記事では、受験勉強をしていた期間に、会社で働いていたら得られたであろう所得をコストであると考えます。

僕が受験勉強をしていた期間は、3年と3ヶ月でした。
当初は2年と3ヶ月で受かる予定でしたが、1度落ちたため、もう1年勉強しました。

これは割と一般的なケースです。
※特に公表されたデータではありませんが、受験生同士の共通認識として、3年はかかるよねという認識が一般的です。

会計士試験に4000時間で受かるのは無理です。本当の勉強時間は?

2019/02/27

また、日本公認会計士協会の公表データによれば、公認会計士試験の合格者平均年齢は、25.0歳です。
(参考:平成30年公認会計士試験の合格発表について

つまり、22歳から勉強をスタートし、25歳で合格するというのが標準的なケースになります。(便宜上、これを前提として話を進めます。)

ではここで、この間に会社で働いていたら得られたであろう所得を計算ます。

ここでは、国税庁の公表データを用います。
(参考:国税庁による民間給与実態統計調査結果

便宜的に男女の平均年収を用いて、年収増加率を20歳~29歳での一次関数で算出します。

これによれば、22歳~25歳の3年間で得られたであろう所得は、876万円と算出されます。

つまり、3年間仕事をせず勉強に専念することで、876万円を稼ぎ損ねているということになります。

 

② 予備校代

こちらは予備校によって多少の差がありますが、2年コースで平均60万円程度です。

更に、2年コースでは合格できず、翌年の受験で合格するケースが一般的ですので、もう1年分のコースを受講する必要があります。
こちらは、平均30万円です。

よって予備校代の平均は、合計90万円と算出されます。

 

③ 市販の教材購入費

僕は市販の教材も少し購入しました。

  • 短答式試験対策の問題集 8冊
  • 企業法の一問一答問題集 1冊
  • 企業法の論文問題集 1冊
  • 財務会計論(計算)の論文式問題集 7冊
  • ポケット六法 2冊
  • 法令基準集 5冊

こんな感じです。
ざっくり、合計7万円ほどですね。

【公認会計士】市販教材はこれだけで十分です【厳選6選】2019年

2019/04/08

 

④ 文房具

単価が安いので無視しても良さそうですが、念のため検証してみました。

過渡期になると、毎週1本のペースで黒のボールペンを消費しています。

使うのは、黒のボールペンと蛍光ペンです。
平均して2週間に1度ペンを消費すると仮定します。
ペンは1本100円とします。

3年間×26週間×100円=7,200円

ここではざっくり、合計1万円とします。

 

⑤ 受験料

受験料は、1回19,500円です。
2度受験することを前提としますので、受験費用は約4万円です。

公認会計士になるためにかかるコスト合計

いよいよ、費用の合計です。

  • 受験に専念した時間 876万円
  • 予備校代 90万円
  • 市販の教材購入費 7万円
  • 文房具 1万円
  • 受験費用 4万円
  • 合計:978万円

約1,000万円です。

かなりの金額ですね。
僕も公認会計士ですが、自分で計算してみて少し驚きました。

 

公認会計士と一般サラリーマンの年収を比較

さて、以上で収入と支出が分かりました。

ここから、両者を合計してコストパフォーマンスについて確認します。

まずここまでで分かったことを整理します。

会計士試験の受験に専念すると、一般の人と1,000万円もの所得の差を付けられてしまう

ということが分かりました。
ここまでは、会計士が1,000万円のマイナスです。

しかし!

合格後に大きく巻き返すことができるのが、公認会計士の凄いところです。

合格後(ここでは25歳を想定)からの収入の推移を比較してみましょう。

スタートの時点で、一般会社員と大きく差を付けています。

なお、公認会計士の年収は、52歳で頭打ちになると仮定しています。
(一般会社員と異なり、下がることはありません。)

次に、25歳以降の生涯所得を計算します。
なお、67歳まで働くと仮定します。

25歳~67歳までの間で得られる所得は、次の通りです。
(年金は考慮しません。)

  • 一般会社員 1億8965万円
  • 公認会計士 5億3150万円

公認会計士は、一般会社員の2.8倍稼ぐ事ができるという結果です。

そしてここから、公認会計士の初期コスト(978万円)を差し引きます。

  • 一般会社員: 1億8965万円
  • 公認会計士: 5億2,172万円

倍率は、2.75倍です。
余裕で投資を回収していますね。

ちなみに、初期コスト(978万円)は3年で回収できます。

超お得だと思いませんか?
僕はお得だと思ったので、会計士になりました。

 

筆者(公認会計士)の年収公開

一応、ここまでの情報の根拠として、僕(5年目の公認会計士)の給与明細を載せておきますね。

僕は2019年2月に独立しているので、その直近の月に会社から支給された給与明細です。

額面金額が76万なので、年換算すると年収900万を超えますね。

この年収は、公認会計士なら誰でも達成できる水準です。

 

公認会計士の年収とコスパまとめ

結論です。

  • 年収は一般人の2~3倍
  • 公認会計士受験にかかるコスト(時間)は、無視して良いレベル
  • 合格後、3年でコストを回収できる
  • 「公認会計士」という地位・名誉もついてくる

以上です。

公認会計士という資格は、弁護士・医師ほどの知名度がないのですが、コスパは最高だと思います。

試験制度について詳しく知りたい方は、大手スクールが資料を配布してますね。
今なら試験詳細を無料で配布しているので、見てみると、より現実的に感じるかと思います。
>>クレアールなら、無料で資料請求が可能です。

公認会計士試験の勉強法まとめ

2019/05/29

 

 

コメントを残す