こんにちは、公認会計士のロディです。
公認会計士として独立し、2年目に入りました。
- 「公認会計士」ってたまに耳にするけど、どんな職業なんだろう?
- 「公認会計士」になってみて、得したことはある?
そんな疑問が多いかと思いますので、お話します。
特に『生の声が聞きたい』という方もおられると思いますので、私の体験談・なってみた感想も交えて、リアルをお伝えします。
これから公認会計士を目指すかもしれないという方には、オススメの内容だと思います。
[ 目次 ]
1.公認会計士とは
2.公認会計士の「仕事内容」
3.公認会計士の「年収」
4.公認会計士になるには、何をすれば良い?
① 公認会計士試験
② 実務経験(2年)
③ 補習所+修了考査
5.「公認会計士」と「税理士」の違い
① 仕事はどう違うの?
② どっちが儲かる?
③ どっちの方が就職先が多い?
④ どっちが簡単?
6.よくある質問
① 受験資格は?
② 学歴が不安
③ 将来なくなる?
④ 就職できるか不安
⑤ 独学は可能?
⑥ 「公認会計士に向いている人」って、どんな人?
⑦ 「公認会計士」と「会計士」って何が違うの?
7.公認会計士を目指すメリット
公認会計士とは?
公認会計士とは、3大国家資格(公認会計士、医師、弁護士)の1つであり、職業の1つです。
公認会計士の目的は、「投資家を守ること」です。日本の資本市場は「株式投資」によって大きく発展しましたが、その根本を支える存在として位置するのが「公認会計士」です。
文字通り「会計のプロ」である公認会計士は、会社の活動を数値化する能力に長けており、あらゆる事象をすべて数値化します。
なお、数字を扱うためか「理系」の資格であると思われる方も多いですが、実は「文系」の資格です。
公認会計士の仕事内容
公認会計士の仕事内容には、次のようなものがあります。
公認会計士の仕事内容
- ① 会計監査
- ② 会計コンサル
- ③ 経理事務
- ④ 経営コンサル
- ⑤ 税務申告
- ⑥ 税務コンサル
このうち、公認会計士のメインとなる仕事内容が「会計監査」です。
「会計監査」は、公認会計士の独占業務であり、公認会計士資格を有した人でなければ関与することができません。
また、公認会計士になると、税理士としても登録することができます。
税理士登録をすることで、「税務申告」「税務コンサル」等、さらに活躍のフィールドを広げることができます。
公認会計士の年収は、どのくらい?
公認会計士は、非常に希少価値の高い職業です。
3大難関国家資格というだけあり、合格者は年に1,100名前後、合格率は約10%と難しい試験です。
そのため、年収はとても高く、20代で年収1,000万を達成することも可能な資格です。
公認会計士業界は慢性的に人手が不足していることもあり、転職を重ねるほど年収が上がりやすい、ちょっと変わった業界です。
また「会計監査」という経験は、公認会計士でしか得られない貴重な経験であり、転職市場では高く評価されます。
一度、公認会計士資格を取得してしまえば、(転職しても)資格を失うことはないため、生涯年収の安定する職業と言えます。
公認会計士になるには、何をすれば良い?
公認会計士になるには、次の3段階のステップが必要です。
公認会計士になるためのステップ3つ
- ① 公認会計士試験(短答式試験+論文式試験)に合格する
- ② 実務経験を2年間積む
- ③ 補習所に通い、修了考査に合格する
以上のステップを経ることで、公認会計士の免許を取得することができます。
公認会計士として登録はしていないものの、この時点で実質的には公認会計士と同様の仕事ができるからです。
① 公認会計士試験(短答式試験+論文式試験)に合格する
公認会計士試験は、短答式試験(1次試験)と、論文式試験(2次試験)の2段階で構成されます。
短答式試験は年に2度(12月と5月)に実施され、論文式試験は年に1度(8月)に実施されます。
難易度は非常に高く、合格率は短答式試験が約10%、論文式試験が約35%、(短答式試験2回を加味すると)年間の合格率は10%という難関試験です。
公認会計士試験の「試験科目」は、次のとおりです。
公認会計士試験の「試験科目」
(短答式試験)
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
- 企業法
(論文式試験)
- 会計学
- 監査論
- 企業法
- 租税法
- 選択科目(経営学、経済学、民法、統計学)
短答式試験はマークシート方式のテストであり、論文式試験は記述式のテストです。
いずれも、計算・理論ともに高度なレベルで問われます。
合格までの平均勉強期間は2~3年、平均勉強時間は5,500~6,800時間です。
つまり、1日あたり6~8時間の勉強を、2~3年間継続することでようやく合格できる資格試験です。
一般に、公認会計士試験は「頭が良くないと合格できない」というイメージもあるそうですが、実際は努力が反映されるタイプの試験です。
そのため、近年は受験者数が増加しています。
② 実務経験を2年間積む
論文式試験に合格すると、すぐに就職活動が始まり、3ヶ月後には「監査法人」という組織で働くことになります。
>>Q&A:年齢に不安があります。合格しても就職できるか不安です。
公認会計士として登録するためには、まず「監査実務」を2年間経験する必要があります。(これを、「実務要件」と呼びます。)
普通に2年間働いていれば、実務要件は誰でもクリアできます。(ここで落とされることは、まずありません。)
③ 補習所に通い、修了考査に合格する
「補習所」とは、論文式試験の合格者が通う「勉強会」のような場所のことです。
論文式試験に合格すると、日本公認会計士協会の「準会員」として認められ、同時に「補習所」に通う権利が得られます。
補習所の目的は、「公認会計士になるための必要な技能を習得させること」です。
また補習所では、(大学のように)一定数の「単位」を取得する義務があり、義務付けられた単位数を取得しなければ、その後の「修了考査」を受験することができません。
補習所は平日の夜に開催され、週1~2日のペースで行われます。
補習所へは、通常3年間通うことになりますが、これを2年に短縮することも可能です。
「修了考査」とは、公認会計士になるための最終試験(3次試験)をいいます。
短答式試験、論文式試験とは異なり、合格率は約70%と非常に易しく、ここで落とされる人は僅かです。
試験は年に一度あり、落ちても翌年(何度でも)チャレンジすることができますので、「論文式試験に合格したのに、公認会計士になれない」という事はまずありません。
修了考査に合格すると、晴れて公認会計士登録ができます。
「公認会計士」と「税理士」の違い
よく、「公認会計士と税理って、何が違うの?」という質問を受けます。
よくあるご質問
- 公認会計士と税理士の仕事は、どう違うのか?
- 公認会計士と税理士は、どちらの方が儲かるのか?
- 公認会計士と税理士は、どちらの方が簡単?
詳しい内容は、次の記事をご参照ください。
以下、かんたんに解説します。
公認会計士と税理士の仕事は、どう違うのか?
公認会計士の仕事が「会社のお金の診断」であるのに対して、税理士の仕事は「会社や個人の税務相談」です。
公認会計士は、第三者として、会社の決算書を「監査」します。監査なので、クライアントからは恐れられたり、嫌われたりすることも多くあります。
一方で、税理士は、クライアントの税務相談に乗ってあげたり、税務書類を作ってあげたりします。クライアントに寄り添った仕事ですので、「感謝される」という機会が多くあります。
また、「クライアントの層」も異なります。
一方で、税理士のクライアントは、「会社および個人」です。
税理士の方がお客さんは多く、「個人」を相手に仕事をすることができますので、独立後に安定して稼ぎやすいのが特徴です。
公認会計士と税理士は、どちらの方が年収が高い?
厚生労働省の調査によれば、公認会計士及び税理士の平均年収は1,042万円/年です。(参考:厚労省HP)
また私の印象では、公認会計士の方が平均年収は高いと感じます。
(もちろん、所属する企業や業種、関与するサービスによって大きく異なるのですが。)
公認会計士の場合、(試験に合格すれば)BIG4に就職することがほぼ確定していますから、初めから高給を約束されています。
税理士の場合、小さな会計事務所など給与水準の低い組織で働くケースが多いため、どうしても平均年収は低くなります。
ただし先述のとおり、これはあくまで平均値の話です。
税理士であっても特殊な税務領域(資産税、相続税、国際税務など)に強みを発揮する方は、かなり高い水準の給与を得ています。
結局のところ「何をしたいか」で給与水準は大きく変わります。
公認会計士と税理士は、どちらの方が転職先の選択肢は多い?
これは圧倒的に、公認会計士だと思います。
公認会計士の転職先は、監査法人を初め、コンサル・税務・経理など幅広く選択があります。
一方で、税理士の就職先は「税務」に限定されるケースが多いです。
明確に「この分野で活躍したい」という目的がないのであれば、広く将来性の高い「公認会計士」をオススメします。
公認会計士と税理士は、どちらの方が簡単に取れる?
ぞれぞれの「平均勉強期間」は次のとおりです。
公認会計士と税理士の平均勉強期間
- 公認会計士:2~3年
- 税理士:3~5年
公認会計士試験は、「全科目を同時に受験」しなければなりませんが、苦手科目を他の科目でカバーできるという大きなメリットがあります。
一方、税理士試験は公認会計士試験よりも易しいものの、1科目ずつ合格点をとらなければならないため、1つでも合格点に満たないと、翌年もまた受験しなければならないというデメリットがあります。
公認会計士について、よくある質問
公認会計士という職業は、なかなか皆さんに馴染みがないですよね。
よく、次のようなご質問を受けます。
公認会計士について、よくある質問
↑気になるものをタップすると、該当箇所に飛びます。
受験資格など、条件はある?
受験資格など、制限はありません。
学歴による制限や、その他の資格要件などもありません。
学歴に不安があるんだけど、目指しても大丈夫かな?
問題ありません。
筆者は偏差値40の大学を出ていますが、3年で公認会計士試験に合格しました。
「AIに消される」「将来なくなる」という噂を耳にするけど…?
公認会計士の仕事は、なくなりません。(少なくとも、この先20年は。)
AIが責任を負うことはできず、このような業務の性質上、公認会計士がなくなることはありません。
年齢に不安があります。合格しても就職できるか不安です。
2022年現在、公認会計士の就職市場は、売り手市場(就活生に有利な状況)です。
例えば、筆者は27歳職歴なしで合格しましたが、BIG4(四大監査法人)全てから内定を獲得しました。
就職の目安
- 職歴なしの場合:30代前半までなら就職できます。
- 職歴ありの場合:40代前半までなら就職できます。
私自身、BIG4(四大監査法人)でリクルーター&面接官をしており、就職状況の良さは身に染みて感じています。
独学だと、どのくらいで合格できる?
独学の場合、予備校に通った場合と比べて、2~3倍の勉強時間が必要になります。
- 予備校に通った場合:2~3年
- 独学で目指した場合:4~9年
公認会計士試験は、受験生の99%が予備校などのスクールに通っています。
独学はオススメしません。
「公認会計士に向いている人」って、どんな人?
公認会計士試験に合格する方の特徴は、「コツコツと努力できる人」です。
公認会計士試験は長丁場の試験ですので、毎日コツコツ、一歩一歩進む努力のできる方に向いています。
また、「公認会計士」という職業に向いている人の特徴は、「コンサルティングに興味のある方」や「コミュニケーションが好きな方」です。
事務作業が多そうなイメージの公認会計士ですが、実はクライアントと会話する機会がとても多くあります。
とはいえ、現時点でコミュニケーションが得意である必要はありません。
「公認会計士」と「会計士」って何が違うの?
どちらも同じ意味になります。
「公認会計士」を省略して、「会計士」と言うことが多いですね。
公認会計士を目指すメリットとは。
公認会計士になって得たメリットは、次のとおりです。
公認会計士になって得たメリット
- 安定収入
- 一流のビジネスモデルを知ることができる
- 地位・名誉が手に入る
- モテる
- 自由に働ける(独立)
公認会計士になると、収入が安定し、いわゆる「高所得者」になります。
また、社会的信用力があるため、社会的な地位・名誉も手に入ります。
副次的ですが、モテるようにもなります。
職業の選択肢がとても広がるので、いつでも人生を変えることができるのは、かなり大きなメリットだと感じます。(今は独立しています。)
「たった2~3年の勉強」でこれらのメリットが手に入るので、かなりお得な資格ですよね。
試験制度や、具体的な勉強スケジュールなどを知りたい方は、予備校のパンフレットを手に取ると良いです。
「合格者の体験記」や、「実際に働いている公認会計士の感想」が記載されているので、未来をリアルに想像できますよ。
>>クレアールなら、無料で資料請求が可能です。
新大学1年生の方へ
やる事ない人は「公認会計士」って
資格がオススメ。
平均2~3年で取れる、超難関資格です必要なもの
・お金 約100万
・時間 約2~3年得るもの
・20代で年収1,000万
・地位、名誉、自信僕も会計士なので分かるけど
コスパ最強の資格。
ちなみに、得るものは全て一生モノ。— ロディ (@rodycpa) March 29, 2019