会計士の転職事情|IFRSの知識は転職に有利?【会計士が解説】

こんにちは、公認会計士のロディです。

去年転職に成功し、年収が200万円アップしました。

【公認会計士の年収】僕の給与明細を公開します【転載不可】

2019/03/05

今回は、会計士の転職において「IFRS」スキルはどの程度有利に働くか、お話ししたいと思います。

※この記事は、2019年3月に書かれました。

結論。転職に有利か?

まず結論から。

今後、有利になります。

肩をすかしたような回答で、すみません。
でも事実です。

以降、理由をご説明します。

IFRS適用企業の推移

まず、IFRS適用企業の推移をご覧ください。

※各年における新規IFRS適用会社数の推移です。

一時はIFRS適用ブームのため適用会社が増加傾向でしたが、2015年を境に伸び率は徐々に低下しています。

ご存知の通り、IFRSコンバージョンが先延ばしとなっている影響です。
2019年3月現在においても、強制適用年度は明示されていません。

また、2016年3月期までの期限付きで認められていたUS-GAAPも、その期限は廃止され、現在においても適用が認められていますね。

ロディ
ロディ

IFRSブームは落ち着いている、という事ですね。

以前、自民党が2016年までにIFRS適用会社を300社とする目標を掲げ、推し進めてきたIFRS適用計画ですが、2019年3月現在で適用されている会社は合計163社です。

今後の推移は誰にも予測できません。
ですが、過去の推移からしても、IFRSが再燃するにはもう少し時間がかかりそうですね。

いきなりネガティブな情報ですみません。。

現在の会計士の転職市場は?(IFRS)

初めの結論で、「今後、有利になる」というお話をしました。

では、現在はどうなのか?

もちろん、現在もIFRSの知識があれば、対応する求人案件は増えます。
ただし、これはIFRSに限りません。
例えばTOEICの点数が高ければ、案件も増えます。

会計監査以外のスキルがある事によるアドバンテージは、現在もきちんと評価されます。
ただし、上述したように現在IFRSブームは落ち着いていますので、一時期(2013年頃)ほどの需要ではない、という状況です。

ただし、いずれIFRSが再燃することは明らかですから、IFRSに特化できる環境へ転職することで、力を磨いておくというキャリアパスはアリです。

IFRSの知識を活用できる業種としては、次の2つの業種が挙げられます。

  • 経理職
  • M&Aコンサル

この2つの業種について、簡単にご説明します。

経理職

①既にIFRS適用済み又は適用予定の会社、及び②海外子会社を多数有している会社において、IFRSの知識が求められます。

IFRSコンバージョン作業に、多くの人出を要した企業が増えました。
2019年現在も、毎年IFRS適用会社が増えていることに変わりはないので、このような会社に転職する事でアドバンテージを発揮できます。

年収は、経理職としては多く貰えますが、BIG4ほどではありません。

ただし、ここでの経験は今後のキャリア形成において非常に役立つ事は、言うまでもありません。

M&Aコンサル

もう1つがM&Aコンサルです。

M&A市場は、日本国内よりも海外の方が断然活発です。
IFRS適用会社の財務諸表をJ-GAAPへ組み替える等、こちらもIFRSの知識が求められます。

また一般的に、英語力も必要とされるので留意です。

なお、年収はBIG4よりもアップする可能性が非常に高く、バリバリの外資になりますので、その後のキャリアアップが大きく見込めます。

今後の会計士の転職市場は?(IFRS)

初めに結論をお話ししましたが、今後有利になります。
これは間違いありません。

ロディ
ロディ

収益認識会計基準の適用に始まり、徐々にIFRSが(実質的に)適用され始めていますからね。全体の方向としては、全面的にIFRS適用という方向です。

ただし、明確に全面適用する旨の発令や発信がない限り、需要過多になることはないでしょう。これは以前のIFRSコンバージョンが明示された際の転職市場から見て、断言できます。

監査法人の就職状況と同じで、本当に必要な状況にならないと、需要として顕在化しないようです。

キャリアアップという視点

ここまでで、以下の点をご説明しました。

  • 現状、IFRSの知識で転職がすごく有利に働くわけではない
  • 将来的に、IFRSの知識は必須の知識である

では、IFRSの知識を保有していることによる転職上のメリットは何か?

それは、希少価値が高く将来性も高いという点です。
転職でIFRSを利用する事は、現状、金銭面よりも自身のキャリアアップという点で強く効果を発揮します。

そして、それはあくまで現状の話です。
将来的にIFRSスキルが必須となるのは明確ですので、今キャリアップする事が、将来爆発的な年収を生み出すことに繋がります。

転職時のオススメ交渉法

ここで1つ、転職時にオススメの交渉法です。

ここまでは、「キャリアップ」に大きなメリットがある事をお話ししました。
一方で、「年収」面でメリットを享受する方法もご紹介します。
キャリアよりも年収、という方も非常に多いですからね。

この方法は、私の先輩会計士が実践した方法で、彼はこれで転職を大成功させています。

狙い目はIFRS導入期の経理職

仕事のキツさ ★★★★☆
年収     ★★★★★

IFRS導入期の企業にとって、IFRSのスキルを持った会計士は喉から手が出るほど欲しい人材です。
これは間違いありません。

ただし、上述したように経理職は一般的に給与がBIG4よりも低いです。
これはIFRS導入期の経理職も同様です。

そして、これを逆手に取る方法があります。

何も考えずに転職活動をすると、内定後に基本給を提示されます。
通常、この時点で報酬交渉は有り得ません。
つまり、年収交渉するのであれば、面接時やその後の説明会の時になります。

IFRS導入期の会社の場合、その年は非常に忙しくなる事が想定されます。
よって、基本給は低いものの残業代が多く付き、結果年収は少しだけ下がる程度に収まるケースがほとんどです。

しかし、IFRSは導入期が過ぎると、そこまでの残業は必要なくなります。
結果残業代が減り、基本給も低いので年収が激減します。
(もちろん、経験値は非常に上がりますが。)

そこで、報酬交渉時に「基本給」を高く交渉する事をオススメします。

「基本給」は、通常下げられる事はありません。
導入期に高い基本給で交渉しておけば(その分残業代をみなし残業等にする)、導入期を過ぎても高い基本給を維持でき、残業が減っても年収が減らないという構造を作れます。

ロディ
ロディ

僕の先輩は、この方法で年収200万くらい得していましたね。<br/ > 転職活動においても、戦略の大切さを知りました。

経理職に転職すると年収が下がり、その後再度転職した際に年収を引き上げるのに苦労します。そのようなリスクが回避できる点でも、非常にオススメです。

まとめ

まとめです。

  • IFRSの知識は、キャリアアップに非常に有利
  • 現時点では、年収よりもキャリア形成に有用
  • 将来的に、確実に需要過多となる
  • 経理職に転職の際は、交渉すると美味しい

以上です。

僕は、IFRSに精通している会計士が羨ましいです。。

コメントを残す